ガンダムシリーズはモビルスーツのバリエーションが豊富なことも魅力ですが、それだけに違いを把握しきっている人は多くありません。
「ドム」は初代ガンダムの敵役として有名な機体ですが、「リックドム」との違いを知らない人も多いです。
この記事では、「ドム」と「リックドム」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ドム」とは?
「ドム」はジオン公国軍が陸戦用に量産したモビルスーツです。
ジオン軍のモビルスーツであるザクやグフは、歩行による移動をしていたため、重力下にある地上での移動速度が遅いという難がありました。
その問題を解決するためにホバー移動によって陸上での高機動を図ったモビルスーツが「ドム」です。
純粋なホバークラフトでは兵器を搭載できる重量に制限の問題が発生するので、熱核ジェットエンジンとホバークラフトの技術を組み合わせてホバー移動しています。
ただしそのためにフレームなど根本的な機体の堅牢さが必要になるため、ジオン軍が使っている他のモビルスーツより太くがっしりとした見た目になっているのが特徴です。
「リックドム」とは?
「リックドム」は陸戦用だった「ドム」を宇宙で運用可能に改修したモビルスーツです。
「ドム」は先述の通り重力下の陸上戦のために開発されましたが、宇宙軍の戦力不足を補うために宇宙用へ改修した機体の開発が求められました。
元々予定にない宇宙での運用を目的とした改修を求められたことと、2ヶ月という短期間での改修だったため、外見的な構造はほぼ変わっていません。
ただし宇宙用の冷却システムなど宇宙で運用するための機能を搭載するための構造見直しはされており、特に脚部のスラスター部分は大きく変わっています。
脚部の熱核ジェットエンジンを利用したホバークラフトは熱核ロケットに換装されており、名前のリックもロケットから転訛した、宇宙用を指す言葉です。
「ドム」と「リックドム」の違い
まず地球上の高機動型モビルスーツとして開発された機体が「ドム」です。
そしてそれを宇宙で運用するために改修されたバリエーション機が「リックドム」になります。
武装に違いはありませんが、「リックドム」には防塵機構の代わりに追加の燃料タンクが搭載されるなど、宇宙で運用するための機能が搭載され、代わりに地上用の機能は搭載されていません。
また「リックドム」は追加の燃料タンクが搭載されたため腕の関節部付近が大きくなっていたり、腰の下に宇宙用のバーニアがついたためスカートと呼ばれる腰部パーツが大きくなっているなど、外見も多少の違いがあります。
まとめ
「ドム」と「リックドム」の違いは地上で戦うためのものか、宇宙で戦うためのものかだけの違いで、ほとんど同じと言っていいでしょう。
スラスターの構造、腰のバーニアなど詳細に比べれば細かな違いもありますが、基本的には「ドム」は陸上用、「リックドム」は宇宙用と覚えておけば問題ありません。