この記事では、「ナンセンス」と「センスがない」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ナンセンス」とは?
意味がない、それをするだけの価値がない、ばかげている、という意味があります。
価値とは、どれくらい役に立つかの度合いです。
ある物事がある人にとってどれくらい役に立つのかは、その時の状況によって変わり、また人によっても変わります。
そのため、何が「ナンセンス」なのかも状況や人によって変わります。
しかし、一般的にはくだらないものを「ナンセンス」といいます。
「ナンセンス文学」というものがあります。
これは、意味のあるものと意味のないものを組み合わせて、言葉を使う上での常識や約束事を無視するような文学のことです。
マザーグースの歌などがそれにあたります。
マザーグースの歌で、「ロンドン橋落ちた」というものがあります。
これは日本語にすると「ロンドン橋が落ちた」を繰り返している歌です。
ロンドン橋が落ちたを繰り返し言っても、何を意味しているのかわかりません。
このようなものが「ナンセンス文学」です。
「ナンセンス」の使い方
意味がない、ばかげているという意味で使用をします。
ノンセンス、無意味などともいいます。
「センスがない」とは?
物事を感じとる微妙な働きがない、という意味です。
「センス」には、物事の感じや味わいなど微妙な点まで気づく働きという意味があります。
また、具体的に表現されたものも指しています。
「センスがない」は、「ない」をつけて否定しているので、物事の感じや味わいなど微妙な点まで気づく働きを持っていないという意味になります。
ファッションのことで考えてみます。
ファッション雑誌に掲載されている服装は、おしゃれに感じるものばかりです。
これらを着ている人は「ファッションセンスがある」といえるでしょう。
それとは反対に、毎日よれよれのジャージを着ているような場合は「ファッションセンスがない」といえるかもしれません。
「センスがない」の使い方
物事の微妙な感じや、表現の仕方などを指して使用します。
「ない」なので、そういったものが存在しないこと、持っていないことです。
「ナンセンス」と「センスがない」の違い
どちらの言葉にも「センス」が使用されていますが、このセンスは同じものを指しているのではありません。
前者の言葉は、意味がないこと、ばかげていることです。
後者の言葉は、物事の微妙な点を感じとる働きがないことです。
「ナンセンス」の例文
・『ナンセンスな議論』
・『ナンセンスなギャグ』
・『そんなことを言うなんてナンセンス』
「センスがない」の例文
・『センスがない服装』
・『バッティングのセンスがない』
・『料理のセンスがない』
まとめ
どちらにも「センス」という言葉が使用されていますが、それぞれの言葉が意味するものは違います。
一方はばかげていること、もう一方は微妙な点を感じとる働きがないことです。