この記事では、「ノルマ」と「目標」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ノルマ」とは?
「ノルマ」には2つの意味があります。
一つは、第二次大戦後のシベリア抑留者が伝えた語で、個人や集団に対して、決められた時間内に成し遂げるように割り当てられる標準作業量です。
目安となる作業量という意味です。
もう一つの意味は、それぞれの人が負担すべき仕事などの量です。
たとえば、パン工房で働いていたとします。
あなたは200個のパンを作るようにと仕事が課せられました。
この200個を完成させることは、あなたが負うべき仕事量です。
200個というのが基準になります。
この場合は「パン200個を作ることがノルマ」と表現します。
今度は販売部員のことで考えてみます。
デパートに行くと、それぞれのブランドに販売部員がおり、客に商品を勧めたり、説明をしてくれたりします。
ブランドによっては、販売部員に「ノルマ」が課せられています。
1か月にいくら以上の商品を売るなど、仕事が課せられているのです。
1か月の合計で20万円分を売るようにと課せられていた場合、20万円分を売ることができれば「ノルマを達成した」ということができます。
「ノルマ」の使い方
それぞれの人が負うべき仕事などの量を指して使用します。
仕事量について使うことが多いですが、ジムに行く、スキンケアを毎日するなど、自分で決めた事柄も含まれます。
「目標」とは?
「目標」には3つの意味があります。
1つめは、目印とするものです。
そこにたどり着けるように、そこから外れてしまわないように、見てわかるようにした印をいいます。
太平洋の真ん中で漂流してしまったら、周りは海しかなく、どちらに進んでいいのかわからなくなります。
そんなときに、島が見えたので、そこに向かって進もうと考えました。
どちらに行ったらいいのかわからなくならないように、島を目印とします。
この場合「島を目標に進む」と表現できます。
2つめの意味は、射撃や攻撃の対象です。
まとになるものという意味です。
3つめは、物事を進めるにあたって、実現や達成を目指す基準です。
今度のテストでは80点をとることを「目標」にする、といった使い方をします。
この場合は、80点が達成を目指す基準ということになります。
「目標」の使い方
実現や達成を目指す基準という意味で使用をします。
実際に行動をして、それを達成した場合も、超えてしまった場合も、この言葉でいうことができます。
「ノルマ」と「目標」の違い
前者は負うべき仕事などの量です。
引き受けた仕事などの量をいいます。
後者は目指すところです。
実現や達成を目指す基準をいいます。
「ノルマ」の例文
・『ノルマを達成した』
・『毎月50万円の売り上げを出すことがノルマ』
・『ノルマをこなす』
・『5社との契約をとることがノルマ』
「目標」の例文
・『1か月で体重マイナス3kgが目標』
・『達成できそうな目標を考える』
・『今月の目標』
・『目標をたてる』
まとめ
「ノルマ」は課せられる仕事などの量、「目標」は目指すところで、それぞれの言葉の意味は異なります。