「ベルベット」と「ベロア」の違いとは?分かりやすく解釈

「ベルベット」と「ベロア」の違いとは?違い

この記事では、「ベルベット」「ベロア」の違いを分かりやすく説明していきます。

二つの言葉には、一体どのような違いがあるでしょうか。

「ベルベット」とは?

「ベルベット」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。

「ベルベット」は英語表記で「velvet」と書きます。

ポルトガル語では「ビロード」なります。

名前の由来は13世紀にイタリアのベルッティが編み出した生地のためです。

「ベルベット」は、縦糸パイルの比較的毛足が長い、「パイル織物」の一種になります。

ちなみに「パイル織物」は、平織か綾織で、編地の片面か両面に、パイルを織り出したものを指します。

「パイル」とは、「下地から出ている繊維のこと」を指し、パイルをループしたものを「ループパイル」、カットしたものを「カットパイル」と呼びます。

「ベルベット」はカットパイルの一つで、ループパイルの代表的なものに「タオル地」があります。

繊維の密度が高いため、特有の肌触りがあります。

やわらかで上品な手触り、さらに深い光沢が魅力的で、カーテンやフォーマルドレスなどに使用されています。


「ベロア」とは?

「ベロア」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。

「ベロア」はフランス語です。

英語では「ベルベット」、ポルトガルでは「ビロード」と呼ばれています。

ただし、「ベルベット」とまるで同じものというわけではなく「ベルベットに似たもの織物」を意味します。

密に織った「紡毛織物」を毛羽立てたもので、柔らかくて光沢があるという特徴があります。

「フェルト」を起毛した「ベロア」は、帽子の材料として使われています。

また「ベロア」には「スウェード」よりも毛並みが荒い、起毛したなめし皮のことを指すこともあります。

靴の素材やバッグの素材として使われることがあります。


「ベルベット」と「ベロア」の違い

「ベルベット」「ベロア」の違いを、分かりやすく解説します。

「ベルベット」はパイル生地の一種で、縦糸パイルの比較的毛足が長いものを指します。

一方の「ベロア」は、密に織った紡毛織物を毛羽立てたものを意味します。

「紡毛織物」は、いわば「ニット」のことで、ジャージなどの材料になるものです。

織物である「ベルベット」と、ニットの一種である「ベロア」という、ハッキリとした違いがあります。

また、「ベロア」には、「起毛したなめし皮」という意味もあり、この場合は革製品の材料になります。

「ベルベット」は革製品の材料の意味はありません。

このように、「ベルベット」「ベロア」は一見似ているため、混同されやすいですが、素材に違いがあり、まるで違うものとなります。

まとめ

「ベルベット」「ベロア」の違いについて見てきました。

「ベルベット」「ベロア」は似た雰囲気を持ち、混同されがちですが、素材に大きな違いがありました。

「織物はベルベット」「ニットはベロア」と覚えておくと、二つの言葉を混同することが少なくなりそうです。

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