この記事では、「ポストモダン」の意味を分かりやすく説明していきます。
芸術にまつわる言葉をおさえていきましょう。
「ポストモダン」とは?意味
ポストモダンとは20世紀に生まれた、モダンな芸術やデザインのこと。
フランス生まれの哲学者、ジャン・フランソワ・リオタールが提唱した概念です。
ポストモダンが生まれるまでは「モダニズム」という芸術が流行っていました。
モダニズムというのは、シンプルで現代的なもの。
機能性を重視したものです。
この動きにノーを叩きつけたのがポストモダンです。
ポストモダンには、個性的・斬新という意味があります。
それまでの画一的な美術やデザインに反抗するように生まれたので、どの建築も美術品も生命力が溢れています。
ここでしか出会えない、異彩を放つもの。
オンリーワンの主張をしているものが「ポストモダン」です。
「ポストモダン」の概要
ポストモダンは建築や美術そして文学など、色々な面に影響をあたえた価値観です。
なかでも美術作品はポストモダンアートと呼ばれています。
ポストモダンアートも、近代美術の芸術品を否定するように生まれたものです。
カラフルな色彩を使った絵画、既成概念を上回るような彫刻など、どれも伸びやかで生き生きとしている特徴があります。
またポストモダンの価値観をふくんだ文学を「ポストモダン文学」とよんでいます。
これまでの小説のセオリーを取り外し、新しい発想で書かれた作品が多くなっています。
自由奔放なストーリー展開が、多くの読者の心をつかんでいます。
「ポストモダン」の言葉の使い方や使われ方
「ポストモダン」はこのように用いています。
・『読書をしたくなり、ポストモダン文学を読むことにした』
・『先鋭的なポストモダン建築を、カメラにおさめた』
・『友人の家に遊びに行ったら、ポストモダン風の皿が並んでいた』
「ポストモダン」は独創的な文学や建築、アートなどに用いる表現です。
世の中をあっと驚かせるような、他に類を見ない作品を見たときに用います。
ありふれた作品、大量生産された物には使わないので注意しておきましょう。
「ポストモダン」の類語や言いかえ
「ポストモダン」の類語には、次のような言葉があります。
・ポストモダニズム
・近代からの脱却
「ポストモダン」はポストモダニズムと呼ばれています。
「近代の後につづく時代」という意味があるので「近代からの脱却」「反近代主義」といわれています。
近代主義の概念に反発した美術や建築、文学がこのカテゴリーに入ります。
規律正しくないもの、矛盾を感じるものを積極的に取り入れた作風になっています。
まとめ
ポストモダンの意味や使い方をおさらいしました。
ポストモダンとは、近代芸術に逆らうようにして生まれた概念です。
独創的な装飾をもつ建築、美術、文学などが栄えていきました。
これまでにはない、オンリーワンの概念を感じる芸術表現です。
豊かな生命力を感じられます。