ネット上で使われる野球用語として「マシンガン継投」という言葉があります。
最近ではテレビなどでも使われることのある言葉ですが具体的にはどのような意味なのでしょうか。
今回は、「マシンガン継投」の意味と関連用語について解説します。
「マシンガン継投」とは?意味
「マシンガン継投」とは、「野球の試合において中継ぎ投手を次々に交代させていく投手起用法」を意味するネットスラングです。
「マシンガン継投」の概要
野球の試合において投手交代は監督の采配が最も問われる場面とされています。
調子のいい投手にどこまで投げさせるか、限られた投手陣をどこでどのように投入するかは試合の行方を左右する重要な決断です。
継投方法には信頼できる中継ぎからストッパーへとつなぐ「勝利の方程式」や安心してまかせられる「勝ちパターン」などいろいろな呼び方がありますが、数ある継投方法のうち「一人の投手に短い球数しか投げさせず次から次へと交代させていく継投方法」のことを「マシンガン継投と呼びます。
言葉の由来は1990年代の横浜ベイスターズ打線の代名詞だった「マシンガン打線」だとされています。
休むまもなく優秀なバッターが次々に打席に立つ様子を途切れることなく撃ち続けるマシンガンになぞらえて付けられて名称ですが「マシンガン継投」というのも切れ目なく投手が投入される様子をマシンガンに例えた表現です。
「マシンガン継投」とは交代が早い継投方法を指すだけではありません。
そのような起用方法を「投手を酷使し無駄遣いするもの」として揶揄や非難する意味を含んでいます。
簡単にいえば「マシンガン継投」とは戦略性に欠ける継投方法をバカにしている言葉であり、リリーフ起用に対する考えのなさに対する皮肉として使われています。
実際のプロ野球では戦力不足やローテーションの谷間など仕方なく投手交代を頻繁に行ってしのぐも見られます。
「マシンガン継投」という言葉が指すのはそのような合理的な理由のある継投ではなく「もっと投手を大切にするべきなのに無駄遣いをしているとしか思えない継投」です。
投手が登板すれば疲労がたまりパフォーマンスも落ちます。
少ない球数であっても登板するのと一試合休むのは大違いのはずなのに「休みを与えず短いイニングを投げさせている思慮の浅い継投方法」を「マシンガン継投」と呼び愚かな采配としています。
「マシンガン継投」の言葉の使い方や使われ方
・『巨人のマシンガン継投は真ったく理解できない』
・『好調の先発を下げてまでマシンガン継投するのはなぜなのだろう』
・『リリーフ陣が故障だらけなのは間違いなくマシンガン継投が原因だ』
・『登板数は多いがマシンガン継投での出番ばかりなので球数は少ない』
「マシンガン継投」の類語や言いかえ
・ワンポイントリリーフ
「長く投げることがない一時的なリリーフ登板」を意味する言葉です。
左打者に対する左のサイドスローなど、対戦相手にとって相性の悪い投手をぶつけ打ちとった後はすぐに降板させる起用法を指します。
「ワンポイントリリーフ」はそれに近い短いリリーフを続けると「マシンガン継投」となります。
・ブルペンデー
「ブルペン総出で継投する投手起用法」を意味する言葉です。
メジャーリーグでは先発ローテーションの谷間となる試合で用いられる戦術で次々に投手を交代して試合を乗り切ります。
まとめ
「マシンガン継投」はネット発の野球用語ですが今では徐々に広まりを見せています。
新聞やテレビでも使われ始めているので野球好きなら意味を知っておきましょう。