この記事では、「ユースホステル」と「ゲストハウス」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ユースホステル」とは?
「ユースホステル」とは、青少年少女が旅行する際に、安全でかつ安価に宿泊できる所を提供する事を目的に設けられた宿泊施設です。
1900年代初頭に、ドイツのリヒャルト・シルマンが提唱した運動により誕生したもので、現在では「国際ユースホステル協会」に加盟している施設は、約80の国と地域に広がり、ネットワークを設けています。
日本でも、「国際ユースホステル協会」に加盟している「日本ユースホステル協会」があり、そこに加盟する各地の「ユースホステル」が若者や外国人に格安な宿泊場所を提供すると共に、ネットワークを組んで様々な活動を行っています。
「ゲストハウス」とは?
「ゲストハウス」には、はっきりとした定義はありませんが、旅行する人が格安で宿泊できる簡易宿泊施設を指すのが一般的です。
この言葉は、母屋とは別棟にゲストを迎える意味から名付けられたものです。
最近ではカフェを併設したお洒落なものや、古民家を改造した風情あるもの等が増えていますが、古い住居をベニヤ板で仕切っただけの比較的粗末なものもあり、宿泊空間として見た場合に、その質にはバラツキが大きいのが現実と言えます。
これは「ゲストハウス」が個人経営で、統一した定義もなく、経営者の考え方により差が生じているとためと思われます。
「ユースホステル」と「ゲストハウス」の違い
「ユースホステル」と「ゲストハウス」はいずれも、旅行者が安価に宿泊できる場所であり、そのためにホテルや旅館で提供される食事・ベッドメーキング・アメニティー等のサービスが提供される事が少ないと言う共通点があります。
また外国人や若者の宿泊者が多く、一人旅の人が集う様な場を提供している事も似ています。
この特徴の共通性から、違いはないと紹介している場合も少なくありません。
ホテルや旅館に対比すれば、もちろん「ユースホステル」と「ゲストハウス」は宿泊する人にとっては、似ていると言えます。
しかし「ユースホステル」と「ゲストハウス」の大きな違いとしては、「ユースホステル」は協会に加盟して、理念やもてなし方の向上を共有しようとしているの対し、「ゲストハウス」にはそうした側面がなく、経営者の考え方が全てであり、様々な点でバラツキが大きいと言う違いがあると言えます。
まとめ
「ユースホステル」と「ゲストハウス」はいずれも、旅行者が安価に宿泊できる場所であり、そのためにホテルや旅館で提供される食事・ベッドメーキング・アメニティー等のサービスが提供される事が少ないと言う共通点があります。
宿泊者にとっては、大きな違いはないかも知れませんが、「ユースホステル」は協会があり、そこに加盟して緩やかにネットワーク化されていますが、「ゲストハウス」にはそれがありません。
従って、「ユースホステル」よりも「ゲストハウス」の方が、施設・宿泊空間等の質のバラツキが大きい傾向があると言えます。