「一日一生」とは?意味や使い方、例文など分かりやすく解釈

「一日一生」とは?四文字熟語

日本語表現の面白いところの一つとして『一』という言葉を連続させて意味を作る四文字熟語が多いことが挙げられます。

例えば『一日一歩』、『一日一善』、『一朝一夕』、『一長一短』、『一朝一夕』など数えきれない表現があり、どれかを使ったことや聞いたことが必ずあるはずです。

この様にすべての数の始まりでもある『一』というものに強い意味を込め、さらにそれを強調させるのがこれらの表現の特徴といえます。

その中でも『一日一生』という言葉をきいたことはありますでしょうか?よく聞かれる表現ではあるものの、実は辞書を調べても載っていないケースがとても多いのがこの表現です。

この記事では、「一日一生」の意味を分かりやすく説明していきます。

「一日一生」とは?の意味

この言葉の意味は『その日一日を自らの人生全てだと思い大切に一生懸命に生きる』という意味を表す表現です。

とても時間の概念というものを大切にしている言葉ではないでしょうか。

この言葉も『一』という文字を並べることで、『日』と『人生』を強調している表現です。


「一日一生」の概要

先ほどもご紹介したように国語辞典を見渡してもこの言葉はなかなか見つかりません。

それではどこに由来を持つ言葉なのでしょうか。

概念としては『一日を大切に生きよう』というものは世界各国で見られる言葉です。

日本でも古くからこのような考えは宗教や武道の考えとして定着していますが、実際に『一日一生』という単語を使ったのは千日回峰行という荒行を成功させた酒井雄哉という『大阿闍梨』(だいあじゃり)の言葉とされています。

千日回峰行とは比叡山に古くから伝わる想像を絶するほど厳しい修行で、一度この修行をスタートした場合はたとえどのような状況になろうとも続けなければならず成功させるか継続できなければ自殺するしかないという恐ろしい内容です。

その様な荒行の中で修行者はあらゆることに思いを巡らせる訳ですが、日々死と隣り合わせの修行を行った酒井氏がたどり着いた一つの答えが『一日一生』と呼ぶことのできる世界なのでしょう。

この境地に似た表現は様々あり、有名な例を挙げると『あなたが虚しく過ごした今日という日は、昨日死んでいったものがあれほど生きたいと願った明日』という白血病の息子との愛を描いた韓国の小説にもあります。

我々の人生とは一日一日の積み重ねであり、その一日を後悔なく過ごすことの大切さを説いた言葉ではないでしょうか。


「一日一生」の言葉の使い方や使われ方

この表現は上記の背景もあり自分がどれだけ真剣に努力をして生きているかを強調したり、誓いを立てたりするときに使われることが多い言葉になっています。

かなり重い言葉の為、なかなか使うのには勇気が要りますが、どんな時でも真剣に日々を過ごしたいものです。

「一日一生」を使った例文

・『人生何が起こるかなんてわからない。後悔のない様に一日一生の気持ちで日々を過ごしていこう。』
・『大病を患ってから大場さんは正に一日一生の覚悟で毎日を送っている。』
・『一日一生なんて大それた生き方とても私にはできない。』

まとめ

如何でしたでしょうか。

概念的には辞書に載っていてもよさそうな言葉ですが、以外にも見当たらないのがこの『一日一生』でした。

毎日を張り詰めて生きるということはさすがに難しく、なかなかできることではありません。

しかしながら毎日何か新しい学びや挑戦を行い、人生を充実させることはできるはずです。

『素晴らしい一生だった』といいながら命の旅を終えることができればそれは何よりも幸せな人生だとは言えませんでしょうか。

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