「一番乗り」とは?どのような意味なのでしょうか。
今回は、「一番乗り」の意味と類似表現について解説します。
「一番乗り」とは?意味
「一番乗り」とは、「ある場所に他の誰よりも早く到着すること」を意味する言葉です。
「一番乗り」の概要
元々の「一番乗り」の意味は「戦場で敵陣に真っ先に乗り込むこと」でした。
かつての戦において誰よりも先に敵に攻撃するというのは非常に名誉なこととされており、戦に参加したものはこぞって敵陣めがけて突入し誰が最初に攻撃するか競い合っていました。
最初に敵陣に到着した名誉ある人のことを讃えた言葉が「一番乗り」です。
現在使われている「一番乗り」は「敵陣に最初に到着すること」から転じて「目的地や施設などに最初に到着すること」を意味します。
敵陣に真っ先に到着することになぞらえた表現で一般的には「他の誰よりも早く待ち合わせ場所に着く」「目的地に最初に到着する」など「他の誰かが表れるよりも早く、まだ誰も姿を見せていない段階でその場所に到着すること」を意味する表現として使われています。
「一番乗り」には「最初に到着する」という意味の他に「最初に利用する」という意味もある言葉です。
施設の利用やサービスの体験など「多くの人が順番待ちをしている中で先頭として利用したり体験したりすること」を「一番乗り」と表現します。
「一番乗り」の対象となるのは「その場所を目指している人」や「競い合っている人」です。
例えばマラソンのゴールには大会関係者や観客などたくさんの人がいますがレースに参加してゴールを目指しているのは参加している選手です。
大会関係者や観客がすでにゴールで待機していても競技には参加していないので走ってゴールを目指し競い合っている選手の中で最初に姿を見せた選手が「一番乗り」になります。
「一番乗り」が意味するのは「場所への到着」や「サービスの利用」などです。
それ以外の要素は加味されないので場所に到着する、あるいはサービスを利用する時点で成立となります。
一定の成果を上げある段階に到達することを「一番乗り」と表現することもありますが、この場合は成し遂げた時点を持って「一番乗り」の成立です。
「一番乗り」の言葉の使い方や使われ方
・『舞台監督が会場に一番乗りする』
・『朝早くに出発し遊園地に一番乗りする』
・『ゆっくり家を出たつもりだったが待ち合わせ場所には一番乗りだった』
・『施設の開業に一番乗りするのが趣味です』
「一番乗り」の類語や言いかえ
・初っ端
「物事の一番初め」を意味する言葉です。
他の人はまだ誰も利用したり体験したりしていないことをやるときに使われる表現です。
・ いの一番
「他よりも早い一番目」という意味の言葉です。
いろはの最初の文字が「い」であることに由来する表現で「一番乗り」が到着したときに使われるのに対し、こちらは出発や挑戦など前に進んでいくときに用いられます。
まとめ
「一番乗り」は日常会話でも使われる表現です。
施設の新規オープンやスポーツ競技などでも用いられることが多いので意味を知っておきましょう。