この記事では、「丁寧」と「綺麗」の違いを分かりやすく説明していきます。
「丁寧」とは?
「丁寧」には3つの意味があります。
1つめは、ひとつひとつの小さなところにまで気を配るです。
窓拭きのことで考えてみます。
窓に水をかけて、スクイーザーで水けを取り、最後に雑巾で拭くとピカピカになります。
スクイーザーで水けを取るといっても、四隅までしっかり取る、水滴が残らないようにするといったふうにもできるし、四隅にはやり残しがある、水滴が残っているといったふうにもできます。
スクイーザーで水けを取るといっても、やり方は一通りではないのです。
「丁寧」が意味するのは前者のさまです。
四隅や水滴一つといった、小さなひとつひとつのところにも気を配っています。
2つめの意味は言葉遣いや動作が礼儀正しく、心配りが行き届いていることです。
目上の人に対して「ちわーす」とあいさつすることはないでしょう。
たいていは「おはようございます」と礼儀正しくあいさつをします。
後者のさまが「丁寧」が意味するものです。
3つめは、文法で話し手が聞き手に対して尊敬する気持ちを表すいい方です。
「丁寧」の使い方
細かなところにまでよく気をつけて物事をすることや、言動が礼儀正しく気を配るさまを指して使用します。
いいかげんではないということです。
「綺麗」とは?
「綺麗」には7つの意味があります。
1つめは、形や色などが人目をひく美しさがあることです。
「綺麗な花」といったりします。
この場合は、花の形が整っていたり、色が目を引くようなものであったりして、美しいことを指しています。
2つめは、姿や形が整っていて美しいさまです。
「綺麗な首」などといったりします。
すらっと細い首は、このようにいわれることがあります。
3つめは、声などが気持ちよく感じられるさまです。
「発音がきれい」といった使い方をします。
4つめは汚れがなく衛生的であることです。
泥がついていた手でも、洗うと「綺麗」になります。
5つめは、肉体的な交渉がないさまです。
6つめは、整っていないところがないさまです。
たとえば、本を積み重ねるにしても、角がそろっているのと、そろっていないのでは、見た目に違いがあります。
「綺麗」が意味するのは、角がそろっていて、乱れているところがないさまです。
7つめは、すっかりです。
「すっかり忘れる」などのすっかりを指しています。
「綺麗」の使い方
形が整っている、色が美しい、乱れたところがない、汚れがないといった意味で使用をします。
「丁寧」と「綺麗」の違い
掃除を「丁寧」に行うと「綺麗」になります。
しかし、2つの言葉が意味しているものは違います。
「丁寧」は細かなところにまで気を配ることです。
一方「綺麗」は、美しい、整っているなどのことを意味しています。
まとめ
「掃除を丁寧に行って綺麗になった」のように、同じ場面で使われることがある言葉ですが、意味は違います。