この記事では、「万人受けする」と「万人受けしない」の違いを分かりやすく説明していきます。
「万人受けする」とは?
この場合の「万」は、「ばん」と読むために、「ばんにんうけする」と読みます。
万人とは、たくさんの人という意味で、万の漢字に囚われて一万人程度と考える必要はありません。
あくまでも数が多いという意味です。
また、単に数が多いというだけでなく、幅広い層の支持を得ているという意味があります。
若い人から年配の人まで、子供も大人も、さらに男女の性別を問わず、人気がある状態を指します。
ただし、100人中100人の支持を得ているかというと、そうではありません。
中には気に入らない人もいるわけです。
少数の支持は得られないものの、それ以外の人たちには概ね気に入られている状態が、万人受けしていると言えます。
「万人受けしない」とは?
万人受けしないという言葉には、必ずしも貶める意味を込められているわけではありません。
たくさんの人から支持されるわけではないけれど、少数の人たちからは支持されているという意味があります。
非常に個性的であるがために、非凡な印象を受ける物事を万人受けしないと評する場合には、褒めるニュアンスが込められていることもあります。
「万人受けする」と「万人受けしない」の違い
「万人受けする」と「万人受けしない」の違いを、分かりやすく解説します。
お笑い芸人を例に考えてみましょう。
ある芸人Aは、テレビで見かけない日はないほどに人気があり、小学生がネタを真似するほど。
この芸人Aの持ち味は、見ている人を嫌な気持ちにさせないことに尽きます。
どんなときにも笑わせてくれるために、家族で親が子供に安心して見せられる番組のキーマンになっています。
芸人Aは、万人受けする芸人なのです。
一方の芸人Bは、知名度はあるもののテレビで頻繁に見かける芸人ではありません。
たまに見かけたとしても、司会者という立場ではなく、あくまでもその他大勢のゲストのひとり。
時折、ピリッとした辛口コメントで和やかなムードを一変させるのが持ち味です。
番組内では居ても居なくても構わない存在であるにもかかわらず、芸人Bのお笑いライブは定期的に催され、しかも毎回のようにチケットは完売しています。
また、後日販売されるライブDVDも販売数をきっちりと稼ぎます。
芸人Bは万人受けするタイプの芸人ではないものの、ライブに足を運び、DVDを購入してくれるファンが存在しているわけです。
つまり、芸人Aは万人受けするためにテレビで息の長い活躍が期待できます。
芸人Bは、自分たちのやりたいように活躍し、固定ファンを楽しませてくれる存在です。
まとめ
「国民的~」というような修飾語を用いられるなら、万人受けしている証です。
一部だけに認められている存在ならば、万人受けしないということ。
正反対の意味である印象を与える言葉ではありますが、たくさんの人に支持されているか、それとも少数派かという違いです。
ゼロか100かという違いではないのです。