「下水道」と「浄化槽」の違いとは?分かりやすく解釈

「下水道」と「浄化槽」の違いとは?違い

この記事では、下水道と浄化槽の違いを分かりやすく説明していきます。

下水道とは?

下水道(げすいどう)とは、都市部に多く見られる施設のことであり、主に雨水や家庭から出る汚水を地下水路に集めた後に公共用水域に出すために使われている水処理設備を指します。

この施設に集められる雨水は道路の路面に雨が降ったときに流れたものや、雪が溶けた融雪水のことで、河川水や地下水は含まれません。

汚水にいたっては家庭から出る糞尿、調理や洗濯したときに出る生活排水を集めています。

工場からの産業排水も下水道に流れた後、施設に集められます。

開発が進み、人が多く住む都市部では下水道が多く、高度処理を導入したり、合流式下水道を改善し、より汚水や雨水をしっかり施設に流す開発が国家レベルで進んでいます。

日本では下水道の普及率が高く、実に80%以上となっています。

今後、地域格差をなくすために地方の整備も進められ、より衛生的な問題と、年々増えているゲリラ豪雨への対策を強化することが課題となっています。

また、下水道を取り入れる目的は水害を防止するために内水排除と公衆衛生の面で安心して人々が暮らせるようし尿を施設に収集することで病原体をしっかり消毒する、公共用水域の水質が悪くならないためにも汚水中の有機物を分解することが挙げられます。

また、地下水や川の水質が低下しないよう環境保全に力を入れて、循環型社会に適応するためにも有機物や無機物をリサイクルして、また使うのも下水道の目的です。


浄化槽とは?

浄化槽(じょうかそう)とは、家庭のトイレから出る糞尿や、汚水を処理してきれいな水にするための施設を指します。

この施設で集められる糞尿は一般家庭の水洗式便所から出るもので、この浄化槽の中に入れられてから公共下水道以外に流します。

日本で開発された汚水専用の処理施設となり、集められた糞尿は分散処理されてから放流するのが特徴的。

日本ではし尿だけを処理するものを単独処理浄化槽と呼び、生活排水とは区別しており、より伝染病の予防を発揮する衛生処理と環境保全に高い成果をもたらします。

し尿を濾過し、凝集するのが目的で、生物処理を不可とした物理処理装置によって的確にし尿を処理するための浄化槽には固液分離と汚泥を合わせて処理する小規模槽と、沈殿分離槽に汚泥を入れて処理する中規模槽、流量調整槽で汚泥を処理する大規模槽があります。

現在日本で使われている浄化槽は、建築基準法と性能評定試験に受かった性能評定方式を採用しているものが主流です。

この浄化槽の処理方法は、主に担体流動生物ろ過方式や回分活性汚泥方式、膜分離活性汚泥方式の3種類に分けられます。


下水道と浄化槽の違い

下水道と浄化槽の違いを、分かりやすく解説していきます。

計画対象となる区域の家庭排水や事業所、工場などの汚水をまとめて公共下水道に流す設備を下水道といい、浄化槽は公共下水道がない場合、家庭、工場、事業所が個別に浄化槽を敷地内の地面へと設置して管理するという違いがあります。

下水道本管は市町村が主に管理し、汚水は終末処理場へと流されます。

対して、浄化槽は一旦各自に設けた浄化槽に汚水を集めておき、バキューム化が中に入っている汚泥を吸い出して大型施設に集めて浄化してから河川に放流するわけです。

まとめ

それぞれ汚水をきれいにしてから河川へ放流するために役立つ下水道と浄化槽も開発が進み、より汚泥をきれいにする時間が短く、そして的確に処理できるようになっています。

河川の水環境に悪い影響が出ないようにするためにも、下水道と浄化槽は大事な役割を担う設備であるわけです。

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