この記事では、「不況」と「不景気」の違いを分かりやすく説明していきます。
「不況」とは?
「不況」は「ふきょう」と読みます。
意味は「景気変動の一面で、経済活動が下降している状態」です。
「不」は「~よくない」「悪い」という意味、「況」は「ありさま」という意味、「不況」で「よくないありさま」になります。
生産量が減る、利潤が低下する、投資が滞るなどにより、賃金が減少したり雇用の減少につながります。
社会的に経済の動向が思わしくないことの総称として使われます。
「不況」の使い方
「不況」は「景気変動の一面で、経済活動が下降している状態」という意味で使われます。
名詞・形容動詞として「不況だ・である」と使われたり、形容詞として「不況の」と使われたり、副詞として「不況で」と使われたりします。
基本的に、経済の動向に関してのみ使われる言葉で、日常のものごとについては使われません。
「不景気」とは?
「不景気」は「ふけいき」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「勢いの盛んな状態が失われること」という意味で、活気がなく閑散としている様子を言います。
2つ目は「商売が繁盛しないこと」という意味で、客足が落ちて売り上げが減ることを言います。
3つ目は「態度やふるまいに活気がないこと」という意味で、元気がない様子を言います。
4つ目は「面白くない様子」という意味で、興味が持てずに人の心が離れる様子を言います。
上記に共通するのは「勢いがない」という意味です。
「不景気」の使い方
「不景気」は「勢いの盛んな状態が失われること」「商売が繁盛しないこと」「態度やふるまいに活気がないこと」「面白くない様子」という意味で使われます。
名詞・形容動詞として「不景気だ・である」と使われたり、形容詞として「不景気な」と使われたり、副詞として「不景気で」と使われたりします。
基本的に、様々な活動の勢いが衰えて停滞する様子に幅広く使われる言葉です。
「不況」と「不景気」の違い
「不況」は「経済用語として、景気変動の一面で、経済活動が下降している状態」という意味です。
「不景気」は「様々な活動の勢いが衰えて停滞する様子」という意味です。
「不況」の例文
・『不況のあおりを受けて工場が閉鎖になってしまった』
・『コロナ禍により、世界中が不況に立たされている』
・『高齢者ビジネスは不況に強いのでこれからはねらい目だ』
・『何とか資金繰りをしてしのいできたが、不況には勝てなかった』
「不景気」の例文
・『どこの企業も不景気で派遣やパートが切られている』
・『不景気により一部の店舗を閉鎖せざるを得なくなった』
・『大企業にも不景気の大波が押し寄せてきている』
・『彼は最近めっきり不景気な顔をしている』
まとめ
今回は「不況」と「不景気」について紹介しました。
「不況」は「経済活動が停滞している様子」「不景気」は「ものごとが停滞している様子」と覚えておきましょう。