「不甲斐ない」とは?意味や使い方を解説

意味と使い方

「不甲斐ない」

「不甲斐ない」「ふがいない」と読みます。

「ふかいない」と濁点を抜いて読まない様にしましょう。

「不甲斐ない」の意味

「不甲斐ない」の意味は、「情けないこと」「カッコ悪いこと」「意気地のないこと」です。

自分で分っていてもどうしようもない悪い状態や、失敗ばかりして自分に自信がなくなってしまった状態を表す言葉です。

失敗をした時や、何をしても思う様にいかない時には自虐的になるもので、自分に対するネガティブな気持ちを「不甲斐ない」という言葉に含めているのです。

「不甲斐ない」の言葉の使い方

「不甲斐ない」は以下の様なシーンで使われます。

期待に応えられなかった時に

仕事で周囲から期待されていて、自分でも多少の自信があって取り組んだものの、思う様な結果が出せないことがあります。

周囲は「気にしなくていい」と言ってくれても、自分では情けなくて「穴があったら入りたい」と思ってしまいます。

この様な時に自分を情けなく思う気持ちに対して「不甲斐ない」と使います。

但し、あまりしつこく何度も使うと周囲の人からうっとうしいと思われてしまうので注意しましょう。

非常識な行動をする人に対して

「不甲斐ない」は他人に対して使うこともあります。

非常識な行動をする人や、根性がなく一つのことを続けられない人に対して「不甲斐ない奴」と表現するのです。

相手を非難すると共に「自分もまた情けなく思う」という意味があります。

但しこちらの場合ネガティブな意味ですので、相手に訊かれた時に関係が悪くなる可能性があります。

謝罪をする時に

自分がミスをした時に謝罪の言葉の中で使えます。

自責の意味で「不甲斐ないことです」と言えば、自分が悪いことは十分わかっているという意味になります。

但し直接お詫びの意味はないので、きちんと言葉を付け加えましょう。

「不甲斐ない」を使った例文・短文(解釈)

「不甲斐ない」を使った例文と解釈を紹介します。

「不甲斐ない」の例文1

「友達に借金を頼むなんで不甲斐ない奴だな」

きちんと働いているのに、遊びに使ったりギャンブルに注ぎこんだりしてお金がなくなり、友達に借金を頼んでくる友人に対して言う言葉です。

この場合自己管理能力の無さに対して「だらしない」「情けない」と嘆いていることを表しています。

「不甲斐ない」の例文2

「不甲斐ない結果になってしまい申し訳ありませんでした」

目標を達成できずに失敗した時の謝罪の言葉です。

自分でも情けないと思い、肩実の狭い思いをしていることを表しています。

「不甲斐ない」の例文3

「社内運動会でうちの部署は総合最下位という不甲斐ない結果に終わった」

社内運動会で、種目別に部署ごとに出場したものの、ことごとく下位に終わり、総合では最下位という結果になりました。

情けないけれども仕方ないという諦めの気持ちを表しています。

「不甲斐ない」の例文4

「旅行の幹事なのに寝坊で遅刻してしまい、不甲斐ないです」

旅行で幹事は皆を統率する役割があります。

朝一番に起きてその日のスケジュールを確認しなければならないところ、寝坊をして遅刻をしてしまいました。

皆に迷惑をかけてしまい情けなくて面目ないという気持ちが表れています。

「不甲斐ない」の由来・語源

「不甲斐ない」は元々「腑甲斐ない」と表記されていました。

「腑」「はらわた」「心の底」という意味があり、「腑抜け」という言葉に使われています。

「甲斐」「値打ち・価値」「効果・結果」という意味で、「やり甲斐」という言葉に使われています。

これに否定の「ない」が組み合わさり、「はらわたはあっても価値がない=情けない」という意味で使われる様になりました。

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