この記事では、三字熟語の「不穏当」の意味を分かりやすく説明していきます。
「不穏当」とは?意味
「不穏当」の読みは「ふおんとう」で、「人物や言動や情況などが穏やかではないさま」や「問題や矛盾や差し障りなどがあり、適切ではないことや、その場にふさわしくないこと」を表現する言葉です。
「不穏当」の概要
「不穏当」の三文字を分解して少し詳しく意味を説明します。
「不穏当」は「穏当」を「不」で否定する構成の言葉で、「穏当ではないこと」の意味です。
ここで「穏当」は「穏やか」で「適当である」といった意味の漢字が組み合わされた言葉で、「道理にかなっていて、穏やかで無理がないこと」を意味します。
この「穏当」は、何らかの判断や決定や意見や処理などに対して、それがベストかどうかわからないが、「理屈も通っていて、無理がない」というような場合に使われます。
従って、誰が考えても、それが適切で、それ以外には正解はないと、是非が明確な場合に使われる言葉ではありません。
ちなみに是非が明確な場合には一般的に「順当」や「妥当」を使います。
以上説明した「穏当」を否定して「穏当ではない」というのが「不穏当」であり、「道理にかなっているとは思えず、また穏やかでもなければ、無理もあること」の意味になります。
この表現を換えると、前項で記載したように「問題や矛盾や差し障りなどがあり、適切ではないことや、その場にふさわしくないこと」の意味になるのです。
この「不穏当」の言葉は「不穏当な発言」や 「不穏当な状況」や「不穏当な人物」と言った慣用的表現で見聞きすることの多い言葉です。
次項で具体的な使用例を挙げます。
「不穏当」の言葉の使い方や使われ方
「不穏当」の言葉は、以下の例文のように使われます。
・『あの大臣は失言や不穏当な発言が多く、世論に押されて総理が解任を決断しました』
・『彼は不穏当な発言を繰り返し、会議を混乱させるだけなので、皆のひんしゅくを買っている』
・『海外旅行をしていた時に、デモ隊が暴徒となって商店を襲う不穏当な状況に遭遇し、驚きました』
・『夜中に車を運転していて、暴走族が列をなして走るのに遭遇し、その不穏当な状況に生きた心地がしませんでした』
・『斜め向かいの隣人は、すぐにかっとなって、何をしでかすか分からない不穏当な人物だと言われています』
・『彼は粗暴な言動で眉をひそめられ、不穏当な人物との烙印を押されている』
「不穏当」の類語や言い換え
「不穏当」の類語としては「不穏」や「不適切」や「不適格」等が挙げられます。
また「穏当」の言葉を使って、「穏当を欠く」や「穏当でない」と言い換える事も出来ます。
まとめ
「不穏当」とは、「人物や言動や情況などが穏やかではないさま」や「問題や矛盾や差し障りなどがあり、適切ではないことや、その場にふさわしくないこと」を表現する言葉です。
「不穏当な発言」や 「不穏当な状況」や「不穏当な人物」と言った慣用的表現で使われることが多い言葉です。