この記事では、「両親」と「親」の違いを分かりやすく説明していきます。
「両親」とは?
「両親」は、父親と母親の両者を指す言葉で、必ずセットで両方を指し示します。
この時、両親は、必ずしも血縁関係にあらずともよく、要は父親や母親と呼べる保護者となるべく存在や形式上の家族であると呼べるものであれば、父や母を名乗ることができるものを「両親」とします。
つまり、本来の「両親」と呼べる父と母が離婚をしても、再度夫婦となり父と母と呼べるセットになれば、事実上「両親」と呼べる存在になるのです。
「親」とは?
「親」は、育ての親であることが前提で父と母のどちらか、あるいは両方を指します。
「両親」と異なり、父と母をセットにする必要性がないのがこの「親」という言葉です。
「両親」と「親」の違い
「両親」と「親」の違いは、父や母をセットで語るか否かです。
「両親はどちらに」と言われれば、父と母を述べたことになりますが、「親はどちらに」と言われると、父か母どちらかを述べればそれでよしとしていますので、違いは、父と母をセットにして物事を語るか否かになります。
「両親」の例文
・『ご両親はどちらにご滞在でしょうか?』
この例は、対象となる者の父親と母親はどこに住んでいるかどうかを聞いており、住んでいる住所を確認している例です。
恐らく対象は、何かを契約する際に両親を保証人としたが故確認のために両者が住む場所を聞かれていると想定します。
・『この契約は両親の許可を必要とします』 この例は、未成年者であるが故、未成年者の父親と母親の両者の許可が契約に必要であると述べた例です。
つまり、対象者の父か母のどちらかが許可を出さない場合、契約は不成立となるのが「両親」という言葉からわかります。
「親」の例文
・『親の顔が見てみたいよ。』
この例は、対象となる人物の父か母親どちらかの顔を一度見てみたいと述べた例です。
恐らくですが、対象となるものはろくな教育を受けていないが故、粗相をしてしまい、そうした教育をした人物と一度お会いしてみたいと述べた例になります。
・『アルバイトの許可証明については親の同意書で構いません』 この例は、学生などがアルバイトを行う際の同意は父か母のどちらかで構わないという例です。
これについては、アルバイトの同意書自体が父と母の両方を指す、両親ではなく保護者の同意を必要とあり、どちらかの同意を指すため、父か母のどちらかの同意であることを説明しています。
まとめ
「両親」と「親」の違いは、父と母の両方を指すか、片方だけでよいとするかです。
重要な契約においては、日本国では「両親」の同意が必要で、それほど重要な契約ではない場合、「親」の同意で構わないとしておりそれぞれ、「保護者」と呼べるものが未成年者が契約をしようとしている物の保証人となるため、「両親」や「親」という記載は、契約上、父親や母親の両方の許可を必要とするかの判断基準となります。