この記事では、「乏しい」と「足りない」の違いを分かりやすく説明していきます。
「乏しい」とは?
「乏しい」は「とぼしい」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「数量が非常に足りない」という意味で、必要とされる数量に対して、今の状態では非常に少ない様子を言います。
2つ目は「度合いが非常に十分でない」という意味で、知識や経験、能力など抽象的なものがほとんど満たされていない様子を言います。
3つ目は「経済的に酷く貧しい」という意味で、日常の生活に必要なものが極めて少ない様子を言います。
上記に共通するのは「非常に貧しい」という意味です。
「乏しい」の使い方
「乏しい」は「数量が非常に足りない」「度合いが非常に十分でない」「経済的に酷く貧しい」という意味で使われます。
形容詞として使われたり、副詞として「乏しく」と使われたり、名詞として「乏しさ」と使われたりします。
基本的に、数量や度合いがかなり少かなり少なく、揃えたくても揃えられない状態に使われる言葉です。
「足りない」とは?
「足りない」は「たりない」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「必要なものが十分にない」という意味で、必要な量や度合いに達していない様子を言います。
2つ目は「間に合わない」という意味で、何かをする為に十分な状態でない様子を言います。
3つ目は「値打ちがない」という意味で、何かをするに値しないことを言います。
4つ目は「頭の働きが普通より劣っている」という意味で、知能が足りない様子を言います。
上記に共通するのは「必要な基準に達していない」という意味です。
「足りない」の使い方
「足りない」は「必要なものが十分にない」「間に合わない」「値打ちがない」「頭の働きが普通より劣っている」という意味で使われます。
「足りない」は動詞「足りる」の未然形「足り」に、打消の助動詞「ない」が付いた言葉です。
動詞として「足りない・足りなかった」と使われたり、副詞として「足りなくて」と使われます。
基本的に、数量や度合いが必要な基準に達していない状態に使われる言葉です。
「乏しい」と「足りない」の違い
「乏しい」は「数量や度合いがかなり少かなり少なく、揃えたくても揃えられない状態」という意味です。
「足りない」は「数量や度合いが必要な基準に達していない状態」という意味です。
「乏しい」の例文
・『わが社は人材が乏しい』
・『彼は表現が乏しくてよく伝わらない』
・『毎日爪に火をともす様な乏しい生活を送っている』
・『知識が乏しくてとても理解できません』
「足りない」の例文
・『試合するのに選手の数が足りない』
・『睡眠が足りない状態で会議に出席した』
・『これしきのことはとても恐れるに足りない』
・『彼女は少し足りない雰囲気がする』
まとめ
今回は「乏しい」と「足りない」について紹介しました。
「乏しい」は「少なくて揃えられない」、「足りない」が「規準に達していない」と覚えておきましょう。