この記事では、「予備校」と「塾」の違いを分かりやすく説明していきます。
「予備校」とは?
「予備校」【よびこう】とは、進学を希望する生徒を対象に受験合格を目標として、学力を上げるための指導をする教育施設です。
そもそも「予備校」には、大学進学を希望する学生のために予備学校教育をする専修学校という定義がありました。
現在は、大学受験だけでなく高校受験を対象にした「進学予備校」や、公務員試験、司法試験など特定の資格試験を対象とした「資格予備校」なども広義に「予備校」と呼ばれています。
「予備校」の目的は試験合格に特化されており、志望校の試験に出る問題の傾向や対策が効率よく学べるところが特徴です。
授業のスタイルは講義形式で、講師が科目の内容を説明し、予備校生が受け身の形で説明を聞くスタイルが一般的です。
生徒にとっては「予備校」に通って実践的な受験対策ができるだけでなく、志望校の情報を教えてもらえるメリットもあります。
また、講師が一方的に授業内容を説明するスタイルなのでオンラインでの講義が可能であり、生徒は「予備校」に通わなくてもオンライン講義で勉強できるるところが魅力となっています。
あくまでも講師は受験対策向けの講義に徹する立場になるので、勉強法やスケジュール管理の仕方までは指導しません。
そのため、学生は自分で計画をたてながら受験勉強をしていく必要があります。
「塾」とは?
「塾」【じゅく】とは、生徒に学問や何らかの技術を習得させるための教育施設です。
主に、生徒の学力を高める目的で運営する「学習塾」や習いごとを教えるための「教室」などがあります。
勉強を教える「塾」では、小学生から高校生を対象に学力を向上させるための授業をおこないます。
学校の授業内容を補助して分からないところが分かるようになる指導をしたり、進学するために学力をさらに向上させる目的で指導をします。
授業のスタイルは学校の授業に近く、講師が授業内容を説明したり生徒を指名して問題に答えさせたりします。
講師と生徒一人一人の距離が近く、勉強法やスケジュール管理についても生徒に合ったきめ細かい指導のできるところが特徴です。
稽古事を習得させる「塾」には、そろばん塾、習字教室、ピアノ教室などがあります。
「予備校」と「塾」の違い
「予備校」と「塾」の違いを、分かりやすく解説します。
どちらも公的な教育機関ではなく、生徒が任意で利用する私立の教育施設となります。
「予備校」は、試験合格を目標に学習の指導をおこなう施設です。
講師が受験対策に特化した講義をおこないます。
「塾」は、学力を向上させるため、あるいは何らかの技術を習得させるための指導をおこなう施設です。
大きな違いは「予備校」が受験対策に特化し、講師が一方的に講義をおこなっているのに対し、「塾」はさまざまなニーズに合わせた授業をおこない、講師と生徒の間にコミュニケーションがあるところといえるでしょう。
「予備校」は主に受験を控えた中高生、浪人生が通う場所で、「塾」は主に小学生から高校生が通っているところも異なります。
まとめ
「予備校」と「塾」はどちらも校外にある教育施設で、勉強するため生徒が任意で通うところがよく似ています。
ただし、それぞれの定義や通う目的ははっきりとした違いがあります。
それぞれの特徴をよく知っておくと、「予備校」や「塾」を選ぶ時に役立つでしょう。