この記事では、「予約」と「取り置き」の違いを分かりやすく説明していきます。
欲しい商品があるときに、お店のホームページをみると「予約・取り置きを承ります」と記載されていることはありませんか。
本来「予約」と「取り置き」は異なる意味をもつ言葉ですが、同じことをさしていると思っている人も多いです。
それぞれが持つ言葉の意味を確認しながら、その違いを見ていきましょう。
「予約」とは?
「予約」とは、法律では将来の本契約を約束する事前契約です。
そのため「予約」した段階で、本契約もすることになるため、「予約」=「実際の契約」となるのです。
法的にもそのように捉えられるため、キャンセルした場合にはキャンセル料を請求することができます。
ちなみにこの本契約のための事前契約を、法律用語では「予約完結権」と言います。
しかし日常的には必ずしも「予約完結権」という意味ばかりには使われません。
もう少し軽い意味に言い換えると「前もって約束すること」を指すことも多くあります。
特に商品やサービスの販売目的ではなく、「その日時に行くのを事前に約束する」「その日時にその場所を使うことを約束する」ことで円滑にことをすすめることができるためです。
営利目的ではない場合につかうのであれば、「会社の会議室を予約する」「図書館の本が借りられていたので予約する」「コピー機の使用を予約しておいた」などと言った場面で使われても違和感がありません。
「取り置き」とは?
「取り置き」の意味は、単純に「取って置くこと」となります。
他にも「処分する」「埋葬」という意味もあるのですが、「取り置き」と表示されていてこちらの意味であるということはほぼありません。
そのため普段目にする「取り置き」は、「売れてしまわないように、商品を確保する」ということになります。
「予約」と「取り置き」の違い
「予約」と「取り置き」の違いは、売買契約が成立しているかどうかになります。
お店の商品やサービス・席などを「予約」するのであれば、契約が成立しています。
そのためキャンセル料を設定したり請求することができますし、顧客側から言えばキャンセル料が請求されることがある契約と認識しないとなりません。
「取り置き」の場合は、あくまで約束なので、キャンセル料は発生しません。
しかしこちらも顧客側からすると、契約は成立していないので確保ができていなくても仕方のないこととなります。
まとめ
商品やサービスを購入するうえで、便利な「予約」「取り置き」のサービスですが、実はこのような違いがあるのです。
商品やサービスを販売しているお店側でも、違いについて認識しておらず、同じ意味として使っている場合があります。
しかし契約が成立しているのか、単なる約束であるのかは大きな違いになりますね。
必ず確保したいのであれば「予約」、実際に購入するかわからない場合は「取り置き」であることを、事前に確認しておけばトラブルなどに繋がりません。