「人口膾炙」とは?意味や使い方、例文など分かりやすく解釈

「人口膾炙」とは?意味と使い方

この記事では、「人口膾炙」の意味を分かりやすく説明していきます。

難しい言葉を、自分の物にしていきましょう。

「人口膾炙」とは?意味

人口膾炙(じんこうかいしゃ)とは、至るところに知れ渡っていること。

多くの人が知っているもの、知名度のあるものです。

簡単にいうと「流行しているトレンドアイテム」になります。

世の中に知れ渡っていて、もてはやされている物に使います。

難しく思える「人口膾炙」には「人口」「膾炙」という、聞き慣れない熟語が含まれています。

この場合の「人口」は人の数ではなく、多くの人の口、つまり「人々のうわさ」をあらわしています。

そして「膾炙」は世の中の話題にのぼっていること。

広く浸透している様子を示しています。

つまり「人口膾炙」でちまたの評判になること、多くの人が知っていることです。


「人口膾炙」の概要

「人口膾炙」という四字熟語は、唐の詩人・林嵩が書いた詩から生まれた言葉です。

「周朴詩集序」という詩集の中に「人口に膾炙する」という一文があります。

「なます(膾)」「火であぶった肉(炙)」は誰の口に入っても「うまい」と感じることから、万人受けする物や親しみやすい事柄に「人口膾炙」が用いられるようになりました。

そのため「人口膾炙」には、多くの人の共感を得るという前向きな意味もあります。

たしかに奇をてらいすぎていて、難しすぎる物は受け入れづらいものです。

見ている人や聞いている人の心に染み入ること、いい評価をしてもらえる様子が「人口膾炙」です。


「人口膾炙」の言葉の使い方や使われ方

「人口膾炙」はこのように使います。

・『19世紀には資本主義の思想が、人口膾炙していった』
・『ビートルズは人口に膾炙する、多くのヒットソングを生み出した』
・『広く人口に膾炙していく、新技術の開発が進められている』
「人口膾炙」は四字熟語をそのまま使うこともありますが、一般的には「人口に膾炙する」「人口に膾炙していく」など、変化させて用いていきます。

思想やヒットソングが世の中に広まること、新技術が行き渡っていくときに使います。

「人口膾炙」の類語や言いかえ

「人口膾炙」と同じような言葉には、次の言い回しもあります。

・一般的になる
・普及する
・評判になる
・好評嘖嘖
・竹帛之功
「好評嘖嘖(こうひょうさくさく)」とは、良い評判が広まること。

多くの人が賞賛する様子をあらわしています。

そして「竹帛之功(ちくはくのこう)」で歴史に名を刻むような、実績が広まるという意味があります。

このほか「浸透する、広まる」という類語もあります。

まとめ

「人口膾炙」の意味と使い方をおさらいしました。

「人口膾炙」とは、漢詩から生まれた四字熟語です。

多くの人に親しまれるもの、多くの人が知っていることです。

あぶった肉が万人に受けることから、名付けられた言葉になります。

難しい用語を知って、日々の暮らしに役立てていってください。

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