この記事では、「付随」と「付属」の違いを分かりやすく説明していきます。
「付随」とは?
ある物事がほかの物事に付き従っていることを意味する「付随」。
「随」には、従う、といった意味があり、その漢字の意味通り、何かに付き従うといった意味となります。
それにより、主となるものから影響を受けるといった意味となります。
「付随」には、簡単に言えば、あることにくっつき、そして、起こることといった意味があります。
「付随」の類語には、「付帯」や「伴う」、「付いて回る」、「添う」などがあります。
「付随」の使い方
「付随」の表現方法としては、「付随する」が基本となり、そのほか、様々な言葉があります。
例えば、「付随作業」や「付随費用」、「付随業務」、「付随資料」、「付随効果」などです。
「付属」とは?
種となるものに付き従っていることを意味する「付属」。
そのものが主となるものの一部となり付き従う関係性を意味する言葉です。
主となるものがAであるとすれば、そのAに付け加わった状態で存在するものが「付属」となります。
「付属」の類語には、「属する」や「同封」、「同梱」、「セット」などがあります。
「付属」の使い方
「付属」の表現方法としては、「付属する」が基本となり、そのほか、様々な言葉があります。
例えば、「付属品」や「付属高校」、「付属病院」、「付属教材」、「付属機関」などです。
「付随」と「付属」の違い
主となるものがあることが前提としてあるといった共通点を持つ「付随」と「付属」ですが、それ以外に共通点はありません。
「付随」の場合は、主となるものの影響を受けるものの、「付属」の場合、主となるものの一部となり付き添うといったものとなります。
この主となるものに対する関係性の違いが「付随」と「付属」の大きな違いです。
「付随」の例文
・『地震の場合、津波や火災など、様々な災害が付随し発生するため、より恐ろしいものとなります。』
・『顧客満足度をアップするためには、付随サービスの向上も考える必要がある。』
・『外資系企業は高収入が見込めるものの、その分、付随する忙しさは半端ではない。』
・『新規事業に付随する問題点は、やはり、資金面が考えられます。』
「付属」の例文
・『私が通う高校は大学の付属高校なので、そのまま大学に進学することが可能です。』
・『仕事で必要な道具の大切な付属品を無くしてしまいました。』
・『子供は教材本体の質よりも、付属教材で教材を選びがちで困ります。』
・『ガンの手術を受けるため、自宅から離れた大学の付属病院に入院することになりました。』
まとめ
以上が「付随」と「付属」の違いです。
影響の有無といった大きな違いがあり、そのことを踏まえ適した使い分けが必要となる言葉です。
「付属」の場合、主となるものと一緒になることで、その役割を果たすことができる、そのようなものを指す言葉となります。