この記事では、「伝説」と「逸話」の違いを分かりやすく説明していきます。
「伝説」とは?
昔話を「伝説」という人もいますが、これは大きな違いです。
昔話の場合、登場人物や場所などが曖昧なことが多く、信憑性も低いものとなります。
そのような信憑性が低いものに対し「伝説」という言葉を用いることはできず、「伝説」の場合、人物や時期、場所などが明確でなければ使用することはできません。
「伝説」と「昔話」は、同じ人々に語り伝えられてきたといった意味ですが、信憑性の度合いによって大きな違いがあると言えるのです。
そのほか、「伝説」には、後世に語り伝えられた英雄や偉業を達成した人のことを指す意味もあります。
「伝説」の使い方
「伝説」には、様々な言葉が存在します。
「都市伝説」や「伝説の人」、「伝説的人物」、「伝説の英雄」、「伝説の教師」、「伝説的人気」、「黄金伝説」などが日常的に用いられる「伝説」の言葉となります。
「逸話」とは?
世間一般的に知られていない話を意味する「逸話」。
エピソードとも言いかえることができ、その話の中身は、興味深いもの、面白いものが前提となります。
対象となる「逸話」は、世間一般にはさほど浸透していないもので、人だけでなく、ものごとに対しても用いることができます。
そのため、どれだけ面白い話でも興味深い話でも、世間一般的に知られている話に対しては、「逸話」は用いることはできません。
「逸話」の使い方
「逸話」の使い方としては、「数々の逸話」や「有名な逸話」、「天才の逸話」、「意外な逸話」、「逸話集」といったものがあります。
「伝説」と「逸話」の違い
昔から語り伝えられてきたものといった意味を持つ「伝説」と世間一般的に知られていない面白い話、エピソードといった意味を持つ「逸話」。
同じように人から人に語り継がれる事に違いはありませんが、その内容に違いがあります。
「伝説」の場合、昔から語り継がれてきたもので信憑性がある話であれば、どんな話も「伝説」ということができますが、「逸話」の場合は、あまり、世間一般的に知られれおらず、なおかつ、面白い話、興味深い話でなければなりません。
「伝説」の例文
・『私が住む地域には、子供のころ、伝説的な人気を持つご当地ヒーローがいました。』
・『私の父は、若いころ、伝説的な野球選手だったそうです。』
・『友達からたくさんの都市伝説を聞いて、夜一人で眠るのが怖くなってしまいました。』
・『学校で、自分が住む地域の様々な伝説を教えてもらいました。』
「逸話」の例文
・『私が好きなプロバスケットボール選手には、数々の逸話があると言われています。』
・『先生は、色々な人の逸話を私に教えてくださりました。』
・『面白い逸話は、どれだけ聞いていても楽しくて仕方がありません。』
・『私の父には、面白い逸話がたくさんあると母が教えてくれました。』
まとめ
以上が、「伝説」と「逸話」の違いです。
時には同じような意味で用いられることもありますが、このような違いがあることを踏まえ、正しい使い分けが必要な言葉となります。