「住む」と「棲む」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「住む」と「棲む」の違いとは?違い

この記事では、「住む」「棲む」の違いを分かりやすく説明していきます。

「住む」とは?

「住む」には2つの意味があります。

一つは、家や場所を定めて、常にそこで暮らすことです。

日本人の多くは家があり、その場所で暮らしていることでしょう。

その場所で食事をする、眠る、風呂に入るなどしているはずです。

こういった行為をすることが暮らすです。

ホテルや旅館などでも、食事をしたり、眠ったりはしますが、ホテルや旅館などでこのような行為をすることを「住む」とはいいません。

ホテルなどを利用するのは一時的です。

「住む」は家や場所を決めて、常にそこで生活をすることを意味しています。

一時的なことではないのです。

もう一つの意味は、ある領域に身を置くです。

「異次元に住む」のような使い方をします。

この例の場合だと、異次元がある領域で、その場所に位置していることを意味しています。


「住む」の使い方

家や場所を決めて、常にそこで暮らすという意味で使用をします。

人間が行うものを指して使用する言葉で、動物については、「住む」の漢字はあまり使用されません。

「住」という漢字には、すむ、すまう、すむ人という意味があります。


「棲む」とは?

動物が巣で生活をする、ある場所で生活をするという意味があります。

野生の動物は勝手気ままに好きな場所で寝起きしているように感じられますが、種によっては巣を作ってその場所で生活をします。

電柱や樹木などに鳥の巣がかかっているのを目にすることがあります。

この場所で鳥が眠ったりしています。

こういったことが「棲む」です。

また、巣という形のあるものを作っていなくても「沼に棲む」などの言い方もします。

人間の腸内には1000種類、100兆個もの細菌が存在しているといわれています。

これらの細菌は人間の腸内で生活をしています。

これらを「腸内に棲む細菌」といいます。

「棲む」の使い方

動物がある場所で生活をすることを指して使用する言葉です。

人間については、「棲む」の漢字はあまり使用しません。

「棲」という漢字には、すむ、すまう、す、ねぐら、鳥の巣という意味があります。

「住む」と「棲む」の違い

どちらの言葉も「すむ」と読み、ある場所で生活をするという意味を持っていますが、同じことを指しているのではありません。

「住」の漢字を使用する場合は、主に人間の行為を指しています。

「棲」の漢字を使用する場合は、主に動物の行為を指しています。

「住む」の例文

・『住む場所を探している』
・『北海道に住むようになって10年になる』
・『市内に住む人にアンケートをとりました』
・『1人で家に住む』

「棲む」の例文

・『腸内に棲む善玉菌と悪玉菌』
・『川に棲む生物』
・『森に棲む動物を調べる』
・『身の回りに棲む生物たち』

まとめ

読み方が同じで意味も似ている2つの言葉ですが、人間についてなのか、動物についてなのかという点に違いがあります。

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