この記事では、「促進する」と「促す」の違いを分かりやすく説明していきます。
「促進する」とは?
物事が滞りなく進むようにするという意味があります。
速まるようにするといった意味合いです。
地球温暖化が問題視され、再生可能エネルギーに注目が集まっています。
しかし、日本はまだ再生可能エネルギーの導入が進んでいません。
発電電力量に占める再生可能エネルギーの比率は、2017年の時点で16. 0%です。
2017年の時点でドイツは33. 6%、カナダは65. 7%を占めています。
これに比べると、日本は導入が遅れているといえるでしょう。
もっと再生可能エネルギーを導入しようと計画をしたとします。
そして、実際に現場を調査する、費用を確保する、各方面に働きかけるなど、さまざまな行動を起こしていきました。
計画の時点で滞っているのではなく、実際に導入するための作業が進められているのです。
計画したことの実行が速まるようにしています。
これが「促進する」です。
「促進する」の使い方
物事が滞りなく進むようにするという意味で使用をします。
物事についてだけ使用をし、乗り物の速度や話す速度などには使用しません。
「促す」とは?
「促す」には2つの意味があります。
一つは、物事を早くするように急がせる。
ある事をするように働きかけるです。
ぼーっと椅子に座っている人がいたとします。
この人には早く席を立ってもらいたいです。
そこで、「席を立ってもらえませんか」と伝えました。
これによって、座っていた人が別の場所に移動をしてくれました。
何も言わなければ、ずっと椅子に座ったままだったかもしれません。
そのような状況に対して、ある事をするように働きかける、この場合は席を立つように伝えて働きかけることをしています。
これを「席を立つように促す」ということができます。
もう一つの意味は、物事の進み具合が速くなるようにするです。
「新陳代謝を促す」のような使い方をします。
皮膚は、新しい細胞が作られ、古い細胞が垢となって剥がれ、新陳代謝を繰り返しています。
ピーリングをすると新しい細胞が作られる速度が上がることが期待できます。
これは「肌の代謝を促す」と表現できます。
「促す」の使い方
物事がはやく進むようにするという意味で使用をします。
「促進する」と「促す」の違い
物事の進み具合が滞りないようにするという意味が同じです。
しかし、「促す」には仕向けるという意味がありますが、「促進する」にはその意味がなく、この点に違いがあります。
「促進する」の例文
・『販売を促進する』
・『工事の進行を促進する』
・『制度の普及を促進する』
・『血行を促進する』
「促す」の例文
・『馬が走るように促す』
・『汗の分泌を促す』
・『地域の活性化を促す』
・『植物の成長を促す』
まとめ
物事の進み具合が滞りないようにする、速くなるようにするという意味が同じです。