「元も子もない」とは?意味や使い方、例文など分かりやすく解釈

「元も子もない」とは?意味と使い方

この記事では、「元も子もない」の意味を分かりやすく説明していきます。

「元も子もない」とは?意味

「元も子もない」とは「身の回りにあったもの等、全てを失うこと」を意味する慣用句です。

ここで使われている「元」「元金」「子」「利子」のことで、言葉通りの意味としては「元金も利子もなくなること」を指し、そこから転じて「身の回りにあったもの等、全てを失うこと」と言う広い意味で使われるようになった言葉です。


「元も子もない」の概要

「元も子もない」と言う慣用句は、日常的にしばしば使われる慣用句で、その意味は多くの人が何となく理解されている言葉と言えるでしょう。

しかし、前項で記載した様に、「元」「子」が、「元金」「利子」から来ていることは、意外に知られておらず、「親」「子供」だと認識している方も少なくないようです。

現在では、預貯金の「利子」は極めて小さく、また仮に金融機関が破綻しても1000万円までの元利は保障されており、元々の慣用句の構成にピンとこない点もあるかも知れません。

この点は、もう少し広く考えて、例えば預貯金では利子も付かないし、株などに投資する場合を考えれば、理解しやすいでしょう。

利子に変わり配当や株の値上がり益を求めて投資した場合、仮にその企業が倒産すれば、株は紙くず同然となり、配当や値上がり益どころか、投資したお金まですべて失ってしまいます。

この様な事例で、文字通りの意味を考えれば、慣用句の成り立ちが理解しやすいと思います。

ちなみに、「元も子もない」「本末転倒」「身も蓋もない」を混同して使われることが見受けられます。

しかし「本末転倒」「重要なことと、些細なことを取り間違える」意味であり、「身も蓋もない」「ストレートで露骨な表現」を意味する言葉で、「元も子もない」とは、全く違う意味の慣用句 です。

正しく理解し、間違わぬように、使いたいものです。


「元も子もない」の言葉の使い方や使われ方

「元も子もない」の言葉は、以下の例の様に使われます。

・『大会を前にして練習し過ぎて怪我でもすれば、元も子もないので、そこらで練習を終えるべきでしょう。』

・『会社のためを考えて、その企画を提案したのだから、自分の提案に固執して、それ以上ごり押しして社内を分断させては元も子もないと言えるよ。』
・『一生懸命、受験勉強をして来たのに、試験当日にインフルエンザで受けられないとなれば、元も子もない。だから事前にワクチンは必ず接種した方が良い。』

「元も子もない」の類語や言い換え

「元も子もない」の言葉は、「無に帰す」「台無し」「無駄になる」などに言い換えることが出来ます。

まとめ

「元も子もない」の言葉は、文字通りの意味としては「元金も利子もなくなること」で、そこから転じて「身の回りにあったもの等、全てを失うこと」を意味する慣用句として、広く使われている言葉です。

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