心が満たされている時の表現として、「充実」や「充足」が挙げられます。
これらの言葉はよく使われていますが、その違いを良く知らずに使っているかもしれません。
この記事では、「充実」と「充足」の違いを分かりやすく説明していきます。
「充実」とは?
「充実」とは、内容が満ちていて、豊かなことを言います。
また、十分に備わっていることや、力がみなぎっている状態を表すこともあります。
例文としては、「好きな事を仕事に出来て、毎日が充実している」、「久しぶりの友人と過ごし、充実した時間を過ごすことができた」、「この施設は設備が充実している」、または「有意義な休暇を過ごし、気力が充実している」などと使うことができます。
「充足」とは?
「充足」とは、不足がなく、満ち足りること、または十分に満たすことという意味です。
足りないものを補って、満たすという意味合いがあります。
例文を挙げると、「長年の願いが叶い、今は充足感に満ちている」、「転職して、ようやく充足感を得ることができた」、「欠員が出たので、人員を充足した」、または「こちらが充足度を表した表です」などと使われます。
「充実」と「充足」の違い
「充実」と「充足」の違いを、分かりやすく解説します。
「充実」はすでにあることが満ちている状態ですが、「充足」は足りない分を補い、ようやく満ち足りることができたというようなニュアンスがあります。
どちらも結果的には満ちている状態なのですが、意味合いが違っているので、使い方に気を付けたいものです。
どちらかというと、「充実」の方が、「充足」よりも頻繁に使われているかもしれません。
どちらも心の状態を表す時に使いますが、それ以外の場面でも幅広く使われている言葉です。
それぞれの言葉の意味を知ることによって、より適切に使いやすくなるでしょう。
まとめ
「充実」は最初から満ちていますが、「充足」は不足感、または物理的に不足していた状況があったことが前提となっています。
どちらも今は満たされているのですが、「充実」の方が若干ポジティブな印象を受けるかもしれません。
とは言え、内容によっては「充足」の方がピタリとあてはまる場合もあります。
「充足」は何らかの行動の結果、ようやく満たされることができたというような意味合いがあります。
そのため、結果的な満足度はもしかしたら、「充足」の方があるのかもしれません。
また、中には「充足」感を得たのち、「充実」感を覚えるようなこともあるでしょう。
いずれにしても、どちらも幸せな感情なので、そう感じられるような毎日を送って行きたいものです。
「足るを知る」という言葉があります。
最初から足りていると感じているならば、不足を感じることは少なくなります。
そのため、「充実」して満足できる心の状態を実感しやすくなり、不平や不満が少なくなるでしょう。
世の中の物事の見方や捉え方を変えることによって、「充実」感や「充足感」を得やすくなるかもしれません。