何か物事を大勢の人に伝える時には「公表」や「発表」が使われます。
この2つ言葉は同じような括りの意味を持っているのですが細かい点で意味が違うものです。
この記事では、「公表」と「発表」の違いを分かりやすく説明していきます。
「公表」とは?
「公表」は公(おおやけ)である広い世間一般に対して、何かの情報や内容を伝える時に使います。
「公表」は「発表」の一種類という意味があり、大まかな意味は共通しているのが特徴です。
しかし「公表」ではより世間に対しての発言やお知らせという意味合いが強いものとなっており、その公表者は大きな団体や政府などの組織であることも多数あります。
「公表」はよく「選挙公表」という言葉で使われるように、事前に知られている情報を提示するという意味でも使われます。
この場合「公表」するのは政府や自治体であり、国民や住民というより多くの人々に伝える時にも使われます。
「公表」には各種のデータを明らかにする時にも使用され、これらは最近の情報公開制度の進展によって国や地方自治体が様々なデータを「公表」する流れになりつつあります。
「発表」とは?
「発表」も「公表」と同じように、広く世間一般に対して物事や内容を伝える時に使います。
しかし「公表」はより大きな物事や内容を伝える時に使うのに対して、「発表」は小さな物事に対しても使用できます。
「発表者」は個人から団体まで幅広いものであり、プライベートな「発表」から大きな「発表」まで様々な場面において使用可能です。
表に発するという意味から、心情や考えを示す時にも「発表」は使えます。
また「発表会」は数人のグループでの音楽会から、大きなミュージシャンのニューリリースなど色々な場面で使うことが可能です。
その他にも「発表」は小説、論文、ニュース、上演、など様々な場面で使うことが可能な言葉となっています。
「公表」と「発表」の違い
「公表」と「発表」はどちらも物事や情報を伝える時に使う言葉であり、「発表」のうちの1つが「公表」という形式になっています。
「発表」は様々な場面で使用可能ですが、「公表」は大きな団体や組織などが重要な物事や情報を発信する時によく使われます。
「公表」の例文
・『選挙の日時と立候補者が公表され、いよいよ本格的に誰に投票するかを決める時が来た』
・『政府によりその事故のデータが公表されたが、リークされていたデータとまるで違うものだったので論議になった』
「発表」の例文
・『新型スマホの発表会は毎回盛り上がるものであり、自分も今からワクワクしている』
・『妹の合格発表に付いていくことになったが、自分の方が緊張しているのを指摘されて恥ずかしい』
まとめ
「公表」は「発表」の一種類であり、物事や情報を広く伝える時に使う言葉です。
知られてない情報は主に「発表」を使いますが、既に知られている情報を改めて伝える時には「公表」を使います。