「冷たくあしらう」とは?意味や使い方、例文など分かりやすく解釈

「冷たくあしらう」とは?意味と使い方

人の態度やふるまいを表す言葉として「冷たくあしらう」という表現があります。

誰でも一度くらいは耳にしたことがあるであろうありふれた言葉ですが、具体的にはどのような意味で使われているのでしょうか。

今回は、「冷たくあしらう」の意味と類似表現について解説します。

「冷たくあしらう」とは?意味

「冷たくあしらう」とは「思いやりがなく適当に対応する」という意味の言葉です。


「冷たくあしらう」の概要

「冷たくあしらう」「冷たい」は感情や態度を表す言葉で「思いやりに欠ける」「誠意がない」「温情が感じられない」と言ったそっけなく気がない様子を意味します。

「あしらう」「あしらう」には「手を抜いて対応する」「軽々といなす」「手玉に取る」など「実力が上の者が下の者に対して本来の実力を出すことなく制する」という意味があります。

「冷たくあしらう」相手は興味や関心のない人であり、「これ以上関わりを持ちたくないという気持ちからまともに取り合わずそっけない態度で対応する」様子を指しています。

強い気持ちで憎んだり恨んだりしていることもありますが、相手を気に求めておらず無関心である相手に対して「冷たくあしらう」こともよくあります。

相手とまともに正面から向き合わず軽くいなすような態度を表しているのその場では大きく衝突することはありませんが「冷たくあしらう」対応をされた相手が怒りや恨みを抱いて一方的に感情や態度をぶつけてくる可能性があります。

一般的には向き合う二人の感情に大きな温度差があるときに使われる表現です。

片思いしている側とされている側、取引したい側と断りたい側など一方が感情的に熱を帯びていることに対してもう一方は冷静で頭が冷えたままであることから「冷たくあしらう」という温度を含む表現が用いられます。


「冷たくあしらう」の言葉の使い方や使われ方

・別れたくないと女がすがってきたが、男は一瞥もくれずに冷たくあしらう。

・どんなに冷たくあしらわれても諦めないその根性だけは認めよう。

・気がない相手を冷たくあしらうのは仕方がないが人前で罵倒するのはやりすぎだ。

・パフォーマンスで土下座している性根が見え見えなので弟子入り志願者を冷たくあしらう。

「冷たくあしらう」の類語や言いかえ

・けんもほろろ
「依頼や相談などをきっぱりと断ること」という意味の言葉です。

もともとはキジの鳴き声が無愛想に聞こえ唐突にやむことから「冷淡な態度でピシャリとはねつけること」をこのように表現するようになったと言われています。

「冷たくあしらう」が冷淡なりに多少は相手をして様子を表すのに対し、こちらは完全にシャットアウトしている様子を表しています。

・取り付く島もない
「冷たい態度で話をするきっかけすらつかめない」という意味の言葉です。

「冷たくあしらう」よりもさらに前の段階で断られるときに使われる言葉で、話を聞いてあしらわれるどころか話も聞いてもらえないようなスタートラインにたてない状態を指します。

・袖にする
「人を冷淡に扱い疎んじる」という意味の言葉です。

もともとは「自分に対して好意をもつ相手をふる」という意味でしたがそこから転じて冷淡な対応全体を意味する言葉として使われています。

まとめ

「冷たくあしらう」という言葉を使う機会は少なくても実生活でそのような態度をとったりとられたりする機会はそれなりにあるものです。

言葉の意味をしっかり理解して正しく使ってください。

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