「凸凹」と「凹凸」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「凸凹」と「凹凸」の違いとは?違い

記号と勘違いされやすい漢字の熟語として「凸凹」「凹凸」があります。

「凸」「凹」は記号ではなく立派な漢字なのですがこのふたつの漢字は組み合わせの順番が異なるだけで全く別の言葉になります。

今回は、「凸凹」「凹凸」の違いについて解説します。

「凸凹」とは?

「凸凹」とは「物の表面が滑らかではなく出っ張りやへこみがある状態」を指す言葉です。

「凸凹」「高さが均一ではない」ことを表す言葉で読みは「でこぼこ」です。

表面がなめらかな平らではなく高さが不揃いで荒れている様子を指して「凸凹」と表現します。

「凸凹」という漢字の形を見ると一目瞭然ですが出っ張りを表す「凸」とへこみを表す「凹」のふたつの漢字を組み合わせることで高さがバラバラである状態を表しています。

「凸凹」という言葉は「不揃いである」というニュアンスが強調されています。

本来であれば揃っているのが望ましいのにそうではない、何らかの事情で出っ張りやへこみができてしまっている状態を指す言葉が「凸凹」でありできることならそのような状態を解消して均一にならしたいという気持ちが込められています。

「凸凹」は一般的にそれなりに高さが違うことを表現する言葉です。

違和感はあるが何とか使える程度が「凸凹」であり使用が難しい、明らかにふさわしくないほど出っ張りやへこみがあるなど極端な場合は「凸凹」という表現はふさわしくありません。

能力や成績にムラがあり差が付いている状態を「凸凹」と表現することもあります。

テストの成績や売上実績などさまざまなケースで用いられます。


「凸凹」の使い方

・道の表面が凸凹している。

・こんなに凸凹している土地には建物が建てられない。

・ノッポと小柄で凸凹コンビを結成する。

・表面の凸凹をキレイに仕上げたら完成です。


「凹凸」とは?

「凹凸」とは「物の表面が不揃いで高さがまちまちな状態」を指す言葉です。

「凹凸」の読みは「おうとつ」です。

物の表面などの高さが不揃いで高いところや低いところがある状態を意味する言葉で、一般的にはあえてそのような状態にしているケースで使われます。

滑り止めなどの目的で平らに仕上げられる面をあえて不揃いにすることはよくあります。

「凹凸」とはそのように何らかの目的を持って意識的に高さをまちまちにしている様子を表す言葉です。

「あえて高さを不揃いにしている」というニュアンスが強くこめられており自然にそうなった、できれば改善したいケースではあまり使われません。

「凹凸」の使い方

・スリッパの裏面に凹凸がある。

・ジョイントの凹凸を合わせて接続する。

・凹凸があるおかげで触っただけで上下を判別できる。

・キレイに凹凸が付けられている。

「凸凹」と「凹凸」の違い

「凸凹」は訓読み「凹凸」は音読みという読みの違いがあります。

「凸凹」のほうがややカジュアルで「凹凸」のほうが改まった言い方です。

厳密なルールはありませんが「凸凹」はややネガティブなニュアンスが強く「凹凸」ややポジティブなニュアンスが強いという違いがあります。

道路が「凸凹」しているという場合は整備されていない、荒れているというネガティブなニュアンスを強く含みます。

道路に「凹凸」があるという表現は視覚障害者用のブロックやレリーフで模様が刻まれているなどポジティブな場面で使われます。

まとめ

「凸凹」「凹凸」は同じ漢字で順番が異なるだけですが、ニュアンスやふさわしい場面などはかなりの違いがあります。

細かい意味の違いを意識して使い分けてください。

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