「初志」と「初心」の違いとは?分かりやすく解釈

「初志」と「初心」の違い違い

この記事では、「初志」「初心」の違いを分かりやすく説明していきます。

「初志」とは?

最初の志を意味する「初志」

初めに思い立った希望や考えを意味する言葉です。

これから、こうしたい、こうなりたい、といったような初めに持つ具体的な目標、志が「初志」となります。

このような意味から「初志」は、「最初の志」「最初からの志望」などと言い換えることができる言葉です。

また、英語では「初志」「First intention」です。


「初志」の使い方

「初志」は、「初志を貫く」「初志を翻す」といった表現方法で用いられ、「初志」を用いた四字熟語には、「初志貫徹」があります。

「初志貫徹」の意味は、「最初に決めたことは最後まで貫く」です。

人生においての大切な教訓とも言え、新年の書初めなどにもよく用いられる言葉です。


「初心」とは?

最初の心を意味する「初心」

何か行動しようと思ったときに初めに抱く純粋な気持ちを意味する言葉です。

純粋な気持ちで、これから行うことに対し頑張ろう。

やり遂げよう。

などと思う気持ちが「初心」です。

また、「初心」には、物事の習い始めといった意味もあります。

このような意味から「初心」は、「最初の志」「最初からの志望」のほか、「ナイーヴ」「うぶ」「未熟」などと言い換えることができます。

また、英語で「初心」「First heart」です。

「初心」の使い方

「初心」は、「初心を貫く」「初心にかえる」「初心に戻る」といった表現方法で用いられ、「初心」を用いた言葉にはよく用いられる「初心忘るべからず」があります。

これは、「いつ、どんな時でも最初に抱いた気持ちを忘れず取り組もう」といった心構えを表す言葉となります。

「初志」と「初心」の違い

初めの気持ち、といった意味では同じですが、「初志」には、志という漢字が用いられていることから、最初に掲げた目標、夢、希望といった意味があります。

一方、「初心」の場合は、最初に思った新鮮な気持ちといった意味のみとなり、そこに目標や夢は含まれません。

その点が「初志」「初心」の大きな違いとなります。

「初志」の例文

・『彼の初志を貫く心構えは、素晴らしい』

・『私のモットーは、「初志貫徹」です。何事においても最後まであきらめずやり通すことを心掛けています』
・『初志貫徹の意気込みで、私は、この実験で成果を出すまであきらめません』
・『初志貫徹で頑張ったからこそ、今、この賞を受賞することができたのだと思います』

「初心」の例文

・『君は、一度、初心にかえって考えたほうが良い』

・『初心に戻って、彼女のことを考え直してみることにしました』

・『後輩も入部してきたので、ここでもう一度、初心に戻って頑張るつもりです』

・『初心に戻って、これからどうすべきか改めて考えてみたいと思います』

まとめ

以上のように夢や目標の有無によって、「初志」なのか、「初心」なのか、といった違いがあります。

違い
意味解説辞典