この記事では、「利回り」と「利率」の違いを分かりやすく説明していきます。
「利回り」とは?
「利回り」とは、「投資行為をした場合の、投資元本に対する配当金・利子・株価売却益などの割合」を意味しています。
金融用語の「利回り」は、「投資した元金に対する収益の割合(一般的に年単位で計算した割合)」を指しているのです。
「利回り」という言葉は、「株式投資・債権投資・投資信託・不動産投資」などの各種の投資において、「一年間(一定期間)で獲得した収益」を「投資元本」で割ったものに相当します。
「利回り」は主に投資および資産運用における元本に対する収益の割合を算出したものなのです。
「利率」とは?
「利率」とは、「元本に対する利息の割合」を意味している汎用性の高い金融用語です。
「利率」の言い回しは、「預貯金(定期預金・外貨預金)・ローン・保険商品・年金商品」などいろいろな対象で使われています。
「利率」はシンプルに「利息(利子)÷元本」で計算することができ、「対象にしている預貯金・住宅ローンにおいて、利息(利子)が元本の何パーセントになっているのか」を表しています。
200万円の元本に対して2万円の利子がついたのであれば、その利率は「1. 0%」になります。
「利率」の種類には、「預金利率・法定利率・借入利率・約定利率」など実にたくさんの種類があります。
「利回り」と「利率」の違い
「利回り」と「利率」の違いを、分かりやすく解説します。
「利回り」は「主に投資活動・資産運用の分野で使われる金融用語」ですが、「利率」は「投資も含めた預貯金・保険・ローンなどでも使われる汎用性が高い金融用語」である点が最大の違いになります。
「利回り」は「利率(元本に対する固定的な利息の割合)」と比べると、「変化率が大きくて不安定である違い」も持っています。
「利回り」は「リスク投資の元本に対する収益の割合」でマイナスになることもありますが、「利率」は「リスク投資ではない対象が多くて基本的にプラスであることが多い違い」も挙げられます。
「利回り」の例文
・『投資信託のREAT(不動産投資信託)の利回りが異常に高い時期もありましたが、サブプライムローンショック後はそこまでの高い利回りは期待しづらくなりました。』
・『投資活動における実質的な利回りを考える場合には、税引き後の利回りまで計算する必要があります。』
「利率」の例文
・『ゼロ金利に近い水準が続いていて、定期預金(3年)に500万円以上預けたとしても利率が1%もつくことはありません。』
・『法定利率を大きく超える違法な利率でお金を貸しつけたとしても当然それは無効であり、弁護士を立てての過払い金返還訴訟を起こすこともできます。』
まとめ
この記事では、「利回り」と「利率」の違いを詳しく説明しましたがいかがでしたか? 「利回り」とは「株式をはじめとする各種投資で、投資元本に対する利息・配当金などの割合」であり、「利率」は「投資以外の預貯金・ローンなどを含めた、広い意味での元本に対する利子の割合」であるという違いがあります。
「利回り」と「利率」の違いについて詳細に調べたい人は、この記事の解説を参考にしてみてください。