「利害関係」とは?意味や使い方を解説

意味と使い方

「利害関係」

利害関係という言葉は、経済や政治の世界でも頻繁に使われる言葉です。

解釈が多少難しい部分がありますが、覚えてしまうと色々な場面で使えるので便利な言葉でもあります。

特に大人になると、色々なことにこれが絡むことも増えてきます。

その時にきちんとした対応ができるように、まずは言葉自体の意味をよく知っておきましょう。

「利害関係」の意味

利害関係とは、両者の間にお互いに何かしらの影響が出る関係のことを言います。

こう書くと難しいかも知れませんが、簡単な例を挙げると、有権者と立候補者の間柄です。

有権者は自分の考え方と近い人に投票して、当選させる手伝いができます。

立候補者側は有権者を味方に付けることで当選に近付くことができるので、この両者の間には、お互いにそういった「利害関係」があると言えるのです。

その為、公職選挙法にて有権者と立候補者の間には色々な決まりがあります。

立候補者が有権者を金銭や物品で買収するようなことはご法度で、有権者も要求してはいけません。

そのようなことがあると、先の法律に抵触してしまいます。

選挙は特にこの「利害関係」に関しては厳しいのです。

「利害関係」の言葉の使い方

利害関係は、両者にお互いに損得になる何かがある時に使う言葉の為、片方だけが損や得をするだけの時には使いません。

こちらでは「寄付」がいい例で、寄付をする側には何の得も存在しないので、寄付される側との間に「利害関係」は存在しません(寄付することで、何かしらのお礼の物品などが貰えるようなケースは当然除きます)。

考え方によっては、寄付する側はその為の物品を損してしまうと言えなくもありませんが、これも完全に不要なものだと考えると、何も損になっていません。

もし、まだ必要なものまで寄付してしまうと、その場合は「利害関係」と言えなくもなくなってしまいます。

このように、選挙の例のようにお互いが得をするだけでなく、お互いに損か得が存在すれば、それは「利害関係」です。

「利害関係」を使った例文・短文(解釈)

利害関係を使った例文や短文です。

どのようなケースがお互いにこの関係にあるのかがよく分かるものを挙げていきます。

「利害関係」の例文1

「相手の業者との利害関係が一致したので、契約に至った次第だ」

企業同士の取引では、これが一致することが契約などに及ぶ一番のポイントになります。

当然ですが、お互いに商売なので、求める方は少しでも安く、提供する側は少しでも高くしたいものです。

それがお互いに一致した(どちらもそのラインなら問題ないと思った)時に、お互いに相応の利害関係が成立したと表現できます。

尚、「利害関係」と使わずに、これを略して「利害」とだけ使うケースも多いです。

「利害関係」の例文2

「知り合いを採用してあげたいが、利害関係がある仲なので無理だと言われてしまった」

採用の担当者と利害関係にある人は入社させられないといった決まりがある企業も多いです。

それは、採用してあげることで、その人から後で何かしらの利益を得るかも知れないからで、きちんとした基準で選考が行えない可能性があるからです。

小さな親族会社で、どちらもその一族のような場合は例外ですが、株式を公開している規模の会社の多くでは、このような点には厳しくなっています。

「利害関係」の例文3

「対戦相手とは利害関係にあると言えるだろう」

スポーツなどで対戦する相手とは、完全に利害関係にあると言うことができます。

それは、片方が勝てばもう片方は負けてしまう訳で、損と得がはっきりしていることから明白です。

よって、公正を期す為に、試合前の相手とのコンタクトが(ある程度以上)禁止されている競技も珍しくありません。

「利害関係」の例文4

「利害関係がないと付き合えないという人とは、とても友達にはなれない」

何かしらの損得が絡むからこそ付き合っているという人は、とても友達とは呼べません。

業者同士であればそれでこそ然るべきかも知れませんが、友達とはそんな仲ではないはずです。

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