この記事では、「刺客」と「暗殺者」の違いを分かりやすく説明していきます。
似た雰囲気を持つ2つの言葉には、どのような意味の違いがあるでしょうか。
「刺客」とは?
「刺客」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「刺客」は「しかく」また「しきゃく」と読みます。
「刺客」は「暗殺する人。
暗殺者」という意味があります。
例えば、戦国時代に、敵の武将を暗殺したいと思った時、腕利きの暗殺者を送ることになります。
このような時、「敵の武将に、刺客を送る」と言います。
また「刺客」には「離党した議員に対して、次の選挙での公認を与えず、失脚させるために送りこむ対立候補」という意味があります。
党の裏切り者を再選させないために、タレントなど知名度のある強力な対立候補を送り込むとき、「離党した無所属のA議員に、タレントのBを刺客として送り込む」などと言います。
2005年の衆院選で、自民党本部が「刺客」を送ったのが始まりとされています。
「暗殺者」とは?
「暗殺者」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「暗殺者」は「あんさつしゃ」と読みます。
「暗殺者」は「暗殺する人」を意味します。
「暗殺」には「主に政治上の立場や思想の相違から、ひそかに重要人物を狙って殺すこと」を意味します。
例えば、幕末の時代に、「尊王攘夷」という思想が吹き荒れたとき、幕府側と尊王攘夷派が、互いに重要人物を狙って、ひそかに殺しあっていたという史実があります。
「殺し」と「暗殺」が違うのは、「ひそかに殺す」という点になります。
大っぴらに殺すのではなく、「暗殺者」を送り込み、誰にも気づかれずに殺し、さらに殺した後も足取りをつかまれず、黒幕が誰かについても知られないようにします。
英語では「ヒットマン」と呼ばれています。
「刺客」と「暗殺者」の違い
「刺客」と「暗殺者」の違いを、分かりやすく解説します。
「刺客」は、「暗殺する人。
暗殺者」という意味があり、「暗殺者」は「主に政治上の立場や思想の相違から、ひそかに重要人物を狙って殺すこと」を意味します。
このように「刺客」と「暗殺者」は、同じ意味を持つ同義語」になります。
ただし、「刺客」には、「選挙の時、離党した議員に対して送り込む、強力な対立候補」という意味があり、「暗殺者」にはこの意味がないという違いがあります。
また「刺客」は、どちらかと言えば「史実」の中に登場する印象が強く、「刺す」という言葉が使われているため、「刀を使って殺す人」というイメージがあるかもしれません。
まとめ
「刺客」と「暗殺者」の違いについて見てきました。
2つの言葉には、同じ意味があり、同義語となります。
そのため自由に置き換えることも可能です。
ただし「刺客」は、選挙の場面で使うことができる言葉で、「暗殺者」は、選挙の場面では使うことができないという違いがあります。
ニュアンスの違いなどもあるため、使い分けてみてはいかがでしょうか。