この記事では、「力が抜ける」と「力が出ない」の違いを分かりやすく説明していきます。
「力が抜ける」とは?
この場合の力は、体力や気力の力のことを指し示しています。
つまり、体の力が抜けてしまうことや気持ちが萎えてしまうという意味であり、力が入らない様子を表しているわけです。
熟語で言えば脱力が適しています。
また、力が抜けるという表現は、自分の気持ちに反して力を奪われてしまったという状況で用いらる点が特徴です。
「さあやるぞ!」とヤル気がみなぎっているときに、「まだそのときではありませんよ」と水を差されたというようなときに使われます。
タンクいっぱいの水を想像してみてください。
タンクの中には水というヤル気が満タンな状態です。
本来、満タンならばタンクの水は浄化されて人々が喜ぶとてもきれいな水に生まれ変わります。
しかしながら、タンクに穴が開いてしまって水がどんどん流れてしまいました。
ヤル気に満ちていたのに水が流れ出てしまったことで、正常に気力が保てなくなってしまったのです。
何かをきっかけとして、力が欠落してしまうことを抜けると言うわけです。
「力が出ない」とは?
力が出ないという状況は、何らかの理由があって出せないという際に使います。
この力が出ないという言葉は、別の表現に置き換えることができ、「実力を発揮できない」となります。
前述のタンクの例えで、力が出ない状況を説明してみましょう。
タンクの中に目一杯の水が入っています。
本来ならば、タンクの水は浄化されるはずなのですが、そうなりません。
然るべき条件は整っているにも関わらず、結果が出せないのです。
このように、力が出ないのは不可抗力であり、望むように力を発揮できずに困っているときに使われます。
さらに、病気の症状として体に力が入らないようなときにも力が出ないと使うことがあります。
「力が抜ける」と「力が出ない」の違い
「力が抜ける」と「力が出ない」の違いを、分かりやすく解説します。
力が抜けるというときは、最初は力を持ち合わせて然るべきに備えていたにも関わらず、力を出す必要がなくなってしまったときです。
蓄えた力が行き場を失ってしまったという残念な状況を表しています。
一方、力が出ないというときは、いつもならば問題なく出せる力を持ち合わせているにもかかわらず、いざというときに出せないという、もどかしさを表しています。
つまり、力が抜けるは、力を持ち合わせているのに出力するきっかけを失ってしまったときに使う言葉。
力が出ないのは、本来ならば力を出すことはできるが、それができない状況にあるときに使います。
まとめ
「力が抜ける」と「力が出ない」は、改めて考えると分かり辛く間違えやすい言葉であることが分かります。
とてもややこしいのですが、力がスーッと抜けてしまう状況と「あれ、どうして力が入らないのかな?」と困った状況のパターンを例として覚えておくと使い間違いを防ぐことができるので覚えておきましょう。