「勇退」と「引退」の違いとは?分かりやすく解釈

「勇退」と「引退」の違い違い

この記事では、「勇退」「引退」の違いを分かりやすく説明していきます。

「勇退」とは?

「勇退」には同じ辞めるといった意味でも、後進に自分の席を譲るために自分の意志で官職などを退くといった意味があります。

このことから、「勇退」は、単に仕事を辞めるといった意味ではなく、役職を辞する際に用いられる言葉となり、その中でも特に高い功績、一定以上の業績を残した人に対し用いられるものです。

同じような意味を持つ言葉には、同じ職を辞するといった意味で「辞任」「辞職」「退任」「退職」などがあります。


「勇退」の使い方

「勇退」は、「勇退する」といった使い方が主な使い方となりますが、自分自身で自分が辞めることに対し「勇退する」といった使い方は行いません。

あくまでも、周りがその人に対し「勇退する」といった使い方となります。

また、「勇退」には、「勇退高踏」といった言葉があり、意味は、「官職を勇退し、世間から離れて生活すること」となります。


「引退」とは?

役職や地位から身を引くこと、退くこと、を意味する「引退」

主にスポーツ界で選手が現役を辞める際に用いられる言葉となります。

同じような意味を持つ言葉には、「退職」「退任」「隠居」「リタイア」などがあります。

「引退」の使い方

スポーツ選手に用いられる事が多い「引退」の使い方には、「選手を引退する」「引退公演」「引退セレモニー」「引退宣言」などといった言葉があります。

また、「引退」の場合は、自ら「引退します」といった形で用いることが可能です。

「勇退」と「引退」の違い

同じ地位から退くといった意味を持つ「勇退」「引退」

ただし、「勇退」の場合、自ら用いる言葉ではなく、あくまでも、周囲から言われる言葉となります。

その一方、「引退」の場合は、自ら発することができる言葉です。

同じ惜しまれつつといった意味がありますが、「引退」に比べ、「勇退」の方が、より、高い功績を持つ人に用いられることが多い、そんな言葉となります。

「勇退」の例文

・『彼は、周りの人に惜しまれながら勇退しました。』

・『今後の成長を願い、幹部揃って勇退されました。』

・『今後、会社を大きくするためには、是非、今の社長は勇退すべきだと考えます。』

・『今まさに、彼には勇退すべき時が来ました。』

「引退」の例文

・『突然の彼の引退宣言には、世間中が驚きました。』

・『私は、今回のオリンピックを最後に引退させて頂きます。』

・『大好きな選手の引退試合を見に行ってきました。』

・『彼女は芸能界を引退し、今後は一般人として幸せになるそうです。』

まとめ

「勇退」「引退」は同じ意味として用いることができる言葉ですが、決定的な違いは、自ら用いることができる言葉か、そうでないか、という点です。

そのため、その点には注意し、決して、「勇退する」と自分から発しないよう注意してください。

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