この記事では、三字熟語の「匙加減」の意味を分かりやすく説明していきます。
「匙加減」とは?意味
「匙加減」の読みは「さじかげん」で、「薬の調合の程度や、味付けの程度」を意味すると共に、そこから転じて広く「手加減や、手ごころ」という意味で使われる言葉です。
「匙加減」の概要
「匙加減」の三字熟語は、「匙(さじ)」と「加減」の二つの言葉で構成される言葉です。
ここで「匙」は現在のスプーンのことで、「加減」は「加えたり、減らしたり」することで、量を増減させること、すなわち調整することを意味します。
この「匙」を使って「調節・調合」する代表が昔は、「色々な薬効の薬の調合」であり、その後に「塩や砂糖を調合して料理の味付け」を行うことにも使われるようになりました。
そこから「匙加減」の文字通りの言葉の意味としては、「薬の調合の程度や、味付けの程度」を指し、さらに転じて「手加減や、手ごころ」と、形のないものや事柄にも使われる言葉となったものです。
この「手加減や、手ごころ」という意味で使われる場合、どちらかと言うとバランスを取ると言うニュアンスが含まれています。
従って、ビジネスにおいて、社員のモチベーションを高めるためには、「仕事量や質と給与や役職と言った権力の匙加減」が大切だというように使われたりします。
ちなみに、同じ「匙」を含む言葉に「匙を投げる」という言葉があります。
この言葉の「匙」も「色々な薬効の薬の調合」を行う道具の「匙」から来ています。
医者がこれ以上治療法はないとして、薬の調合用の匙を投げ出すことから、「匙を投げる」という言葉が出来たのです。
この慣用句も、実際に「治療法がないとして、医者が見放す」意味と共に、そこから転じて広く「ものごとを諦める」意味でも使われています。
「匙加減」の言葉の使い方や使われ方
「匙加減」の言葉は、以下の例文のように使われます。
・『得意料理ともなると、味付けの匙加減は、目分量でもバラつくことなく毎回同じに出来ます』
・『キャンプ飯の醍醐味は、適度な匙加減の男の調理と言えるかも知れません』
・『孫に将棋を教え始めた頃は、匙加減をしていましたが、今では孫は互角にまで強くなりました』
・『両チームに実力差があり過ぎるので、メンバー構成に匙加減をして互角に戦えるようにした』
・『新人社員には、やはり仕事量を匙加減しないと、押しつぶされる恐れがあります』
・『社員のモチベーションを高めるには、仕事量や内容と給与の匙加減が、最も大切だと言われています』
「匙加減」の類語や言い換え
「匙加減」の類語や言い換えとしては、「手加減」や「力加減」や「具合」や「塩梅」や「配慮」や「程度」などが挙げられます。
まとめ
「匙加減」の読みは「さじかげん」で、「薬の調合の程度や、味付けの程度」を意味すると共に、そこから転じて広く「手加減や、手ごころ」という意味で使われる言葉です。