「十把一絡」とは?意味や使い方、例文など分かりやすく解釈

「十把一絡」とは?意味と使い方

この記事では、慣用句の「十把一絡」の意味を分かりやすく説明していきます。

「十把一絡」とは?意味

「十把一絡」の読みは、「じっぱひとからげ」で、「色々な種類のものを、区別せずにひとまとめにして扱うこと」「一つ一つ取り上げる価値がないものを、ひとまとめに扱うこと」を意味する言葉です。

この言葉は、しばしば「じゅっぱひとからげ」と読まれますが、それは誤りで正しくは「じっぱひとからげ」です。

正しく覚えておきましょう。


「十把一絡」の概要

この「十把一絡」の言葉を分解して、その意味を詳細に説明します。

この慣用句の「把」は、束ねたものや矢の本数を数える際の助数詞です。

従って、「十把」とは「十束」を意味します。

また「一絡」「一括り」の意味を指す言葉です。

すなわち、「十把一絡」の文字通りの意味としては、「十束を一括りにする」と意味になります。

そこから転じて、「多くの束に差異があっても、気にせずに、一括りにして取り扱うとこと」の意味となったのです。

蛇足になりますが、「絡げる」と言う言葉は、中京地方で普通に「しぼり束ねる」意味で使われているので、方言だとの説もありますが、これは誤りです。

「絡げる」は各地で古くから使われていた言葉で、中京地方にしっかりとその言葉が残って、普段使いされているだけです。


「十把一絡」の言葉の使い方や使われ方

「十把一絡」の言葉は、以下の例の様に使われます。

・『最近の若者はと、十把一絡げにして色々と言われるけれど、人それぞれに違いある事を無視したこうした発言には腹が立つ』
・『東京では地方出身であると言うだけで、十把一絡げにして田舎者扱いするのは止めて欲しい』
・『シーズンオフ直前には、ワゴンに洋服を十把一絡げにして販売されているけれど、洋服製作に関わっている者からすると、寂しい限りです』
・『学生を十把一絡げにして教育するのは、個性を無視した教育と言えます』
・『最近の高齢者には、非常に元気な方も多く、年寄りを年齢で十把一絡げにして高齢者福祉を議論するには無理がある』
この例で示した様に、「十把一絡」は個を無視してひとまとめにする発言となるため、注意して使わないと反発を招く恐れのある言葉です。

「十把一絡」の類語や言いかえ

「十把一絡」「ごちゃまぜ」「一緒くた」「一括」「二束三文」と、言い換える事が出来ます。

ただし、「二束三文」は前項の事例のワゴンセールの様に、品物をまとめて投げ売りする時などに限定的に言い換えることができる言葉です。

まとめ

「十把一絡」の読みは、「じっぱひとからげ」であり、「じゅっぱひとからげ」ではありません。

その意味は「色々な種類のものを、区別せずにひとまとめにして扱うこと」「一つ一つ取り上げる価値がないものを、ひとまとめに扱うこと」です。

この言葉は、使用するシーンなどを考えないと、反発を招く恐れがあるので、充分に注意が必要です。

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