この記事では、「卒業」と「修了」の違いを分かりやすく説明していきます。
「卒業」とは?
「卒業」には2つの意味があります。
一つは、学校のすべての過程を学び終えることです。
日本の小学校の場合だと6年間学びをします。
公立の学校では、どの学年で何を学ぶのか決められており、その通りに勉強を進めていきます。
そして、6年生の3月ころを迎えると、小学校のすべての過程を学び終えたことになります。
その後、3月31日をもって小学校を離れます。
これを「卒業」といいます。
小学校だけでなく、中学校、高校、大学など、学校という場所でのすべての過程を学び終えることを、この言葉は意味しています。
通信講座も学びができるものです。
一定の期間が決められており、カリキュラムも決められており、カリキュラムの通りに学びを進めていきます。
そして、勉強を進めていけば、すべてを学び終えることができます。
しかし、これは「卒業」とはいいません。
通信講座は学校ではないからです。
もう一つの意味は、ある段階や時期を通りこすことです。
長年、あるラジオ番組に出演していた人がいたとします。
この人は、あるときをもってこのラジオ番組への出演が終わることになりました。
これを「○○番組を卒業する」といいます。
この場合は、ラジオ番組に出演というある時期を通りすぎたことになります。
「ルーズソックスを卒業する」などのいい方もできます。
これまでルーズソックスを履いていたけれど、それをやめたという意味です。
ルーズソックスはかっこいい、自分に似合っていると思っていた段階を通りこしたのです。
「卒業」の使い方
学校の学びを終えて、学校から離れることを指して使用することが多いです。
「修了」とは?
学業などの定められた過程を終えることです。
学業をする場所として学校がありますが、この言葉は学校で学業などをすることだけを指しているのではありません。
たとえば、セミナーだと初級コース、中級コース、上級コースなどが設けられていることがあります。
初級コースを終えた時点のことを「初級コースを修了する」といいます。
しかし、まだこの段階ではセミナーのすべての過程を終えているのではありません。
セミナーのすべてのコースは終えていないけれど、初級コースというある過程は終えているので「修了」ということができます。
「修了」の使い方
学業などの一定の過程を終えることを指して使用する言葉です。
学校以外のことにも使われます。
「卒業」と「修了」の違い
学業の一定の過程を学び終えるという意味が似ているのですが、同じことではありません。
「卒業」の場合は、学び終えて学校を離れることまで意味に含まれています。
「修了」は学校を離れるという意味は含まれていません。
まとめ
学び終えるという意味が似ている2つの言葉ですが、学び終えた後に学校を離れることも意味に含むのか、そうでないのかという点に違いがあります。