「卒園」と「卒業」は、子供の成長を見守る親にとってとても大事なイベントです。
この二つの言葉はどのように使い分けるのが正解なのでしょうか。
この記事では、「卒園」と「卒業」の違いを分かりやすく説明していきます。
「卒園」とは?
「卒園」は、幼稚園または保育園を卒業することを意味します。
「卒」という漢字には、終える、終わるという意味があります。
「園」はそのまま、「幼稚園」「保育園」の「園」のことです。
漢字通りに読むと、「卒園」とは、幼稚園や保育園を終えること、という意味になります。
英語に訳す場合、幼稚園からの「卒園」は、“finish kindergarten”、保育園からの「卒園」は、“finish preschool”といいます。
ちなみに、幼稚園や保育園は義務教育に含まれていないので、幼稚園と保育園のどちらにも通わない「無園児」という子供もいます。
そういう意味では、「卒園」はすべての子供が経験するとは限りません。
「卒園」の使い方
動詞として使う場合は「卒園する」となります。
「卒園式」は、幼稚園や保育園から卒園するときに行うセレモニーのことをいいます。
卒園式では、その幼稚園、保育園を卒業したことを証明する「卒園証書」をもらうことができます。
「卒業」とは?
「卒業」とは、学校の全過程を学び終えることを指します。
「業」は、つとめや仕事、おこないという意味を持ちます。
「卒業」することは、学生のつとめとしての学びをすべて終えるということです。
「卒業」は、小学校、中学校、大学、大学院、専門学校などあらゆる学校に対して使うことができます。
似た言葉として、「修了」がありますが、これは学業などの一定の過程を終えること意味します。
「卒業」との違いは、学校での全ての過程を終えていることに限らず、一学年を終えた時点で「修了」ということができることです。
「卒業」は英語で“graduation”と言います。
「卒業」の使い方
「卒業する」という形で動詞として使います。
「卒業式」は、「卒業」に際して行われるセレモニーで、「卒園式」と同様に「卒業証書」がもらえます。
「卒業」は、学校での学びを終えることの他に、「ある段階や時期を通り過ぎること」を指して比喩的に使われることがあります。
「子供もっぽい遊びを卒業する」、「三輪車を卒業する」などが具体例です。
尾崎豊の「卒業」という有名な歌の歌詞に、「この支配からの卒業」というフレーズがありますが、これは学校からの「卒業」と比喩的な意味での「卒業」の両方を指していると考えられます。
「卒園」と「卒業」の違い
「卒園」は、幼稚園や保育園に限定して使われますが、「卒業」はより広く使うことができます。
幼稚園や保育園を卒業することは一般的に「卒園」といいますが、幼稚園や保育園によっては「卒園」ではなく「卒業」という場合もあるようです。
また、「卒業」は本来の意味だけでなく、比喩的表現としても使うことができます。
まとめ
「卒園」は、幼稚園・保育園限定で、「卒業」は、幼稚園・保育園を含むあらゆる学校に使える言葉です。