普段の日常生活でもなにげなく使っている「単価」と「原価」、このふたつの単語は、とくに販売店業務や飲食店業務の仕事をしている方には馴染み深い言葉だと思います。
そのような方であれば、このふたつの言葉の違いを知っている方もいるかと思いますが、案外、しっかりとした意味はわからないという方も多いでしょう。
ビジネスシーンで使うこともある言葉ですので、間違いのないよう正しく覚えておきたい言葉です。
それでは、この記事では「単価」と「原価」の違いについて分かりやすく説明していきたいと思います。
「単価」とは?
「単価」とは、商品のひとつ、売買をする上での単位とする一単位あたりの値段のことを言います。
「1つという単位の値段」を言いますので、たとえば1個200円の野菜を3つ買ったときは合計金額が600円、単価は200円ということです。
5個まとめて買っても、10個まとめて買っても、1個分の値段は固定です。
物のひとつあたりの値段のことなので、仕入れ値や売値などは関係していません。
あくまでも、買う側であれば買ったときのひとつ分の値段、売る側であればその商品のひとつ分の値段、となります。
「原価」とは?
「原価」とは、商品をつくるのにかかる費用のすべてが、その商品1個につきいくらになるのかを計算で割り出した値のことをあらわしています。
小売業の場合は商品ですが、製造業の会社の場合は商品をつくるのにかかった材料費だけでなく、工員の労務費や、工場の光熱費なども足して「原価」とするようです。
サービス業での「原価」は、サービスを提供するために使われた費用すべてのことを言います。
「単価」と「原価」の違い
「単価」と「原価」は、意味が似ている言葉ですし数字が絡むものなので、すこし難しく思える言葉ですね。
なんとなくの違いは伝わったかと思いますが、「単価」と「原価」を比べながら、より詳しく分かりやすく違いを説明していきます。
まず「単価」は、「1個分の値段」自体を指します。
何個買っても何個つくっても、1個分の値段のことをあらわします。
対して「原価」は、その商品をつくるためにかかった費用の合計(製造業であれば労務費や光熱費を足した費用、サービス業であればサービスを提供するのにかかった金額の合計)のことを言います。
つまり、どちらも1個あたりの値段であることに間違いはないのですが、「原価」はその商品を1個つくるためにかかった費用のことなので、言葉の意味的には「単価」の中の「原価」となるのです。
分かりやすく言うと、「単価」という種類のうちの「原価」となるのです。
「単価」を使った例文
・『最近家計簿をつけ始めた妻は、商品の単価まで気にして家計簿をつけている。』
「原価」を使った例文
・『この商品は原価が高いので、売れてもあまり利益にならないようだ。』
「単価」と「原価」の違いのまとめ
いかがでしたでしょうか。
「単価」という1個あたりの値段の種類の中の「原価」ということでした。
働く上で考えなければいけないこともある言葉ですので、しっかりとした意味を覚えておきましょう。
それでは、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。