この記事では、「印鑑」と「はんこ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「印鑑」とは?
「印鑑」には3つの意味があります。
1つめは、個人や団体などのしるしとして文書などに押し、その責任や権威の真偽を明らかにするものです。
大切な書類には、しるしを押す部分が設けられています。
たいていは、文書の最後や名前を書く欄の隣のあたりにあります。
「印」と書かれていることが一般的です。
ここにしるしを押して、責任や権威を証明します。
そのために用いるものが「印鑑」です。
このものは、木材、動物の牙、プラスチック、金属、鉱物などの素材で作られています。
これらの素材に文字や記章が彫られています。
2つめの意味は、しるしの真偽を確認するために、あらかじめ市区町村や銀行などに届け出をしたしるしです。
自動車や住宅など、高額なものを購入するときにこのしるしが使用されます。
3つめの意味は、江戸時代に照合のために関所や番所などに届けておく捺印手形です。
「印鑑」の使い方
しるしを押すためのものや、その押されたしるしを指して使用される言葉です。
市区町村や銀行などに届け出をしたものも指しています。
「はんこ」とは?
文章などにしるしとして押すもの、またそのしるしです。
会社で書類が完成したら責任者に見せて、その後にしるしを押してもらうことがあります。
このしるしを「はんこ」といいます。
「問題ないです」「みました」などを示すものです。
「はんこ」の素材は、木材、金属、プラスチック、鉱物などさまざまです。
ここに文字や図などを彫ります。
図を彫ったものには、キャラクターのものや、ケーキや野球などさまざまあります。
ケーキの図柄だと誕生日を象徴し、野球だと遊びや野球クラブなどを象徴しています。
こういった図をカレンダーや手帳などに押し、しるしとすることもあります。
「はんこ」の使い方
文章などに押すしるしや、そのしるしを指して使用する言葉です。
「印鑑」と「はんこ」の違い
どちらも、文章などに押すしるしを指しており、同じような意味でこれらの言葉が使用されています。
しかし、「印鑑」は市区町村や銀行などに届け出をしたものも指しますが、届け出をしたものを指して「はんこ」とはいいません。
使用される素材は、木材、金属、プラスチック、鉱物などで、この点は同じです。
「印鑑」の例文
・『印鑑を作ってもらう』
・『来店の際には印鑑を持参してください』
・『ここに印鑑を押してください』
・『インクがなくて印鑑を押せない』
「はんこ」の例文
・『はんこを購入する』
・『キャラクターのはんこを見つけた』
・『いくつもはんこを持っています』
・『はんこを押してもらう』
まとめ
文章などに押されたしるし、またそのしるしそのものという意味が2つの言葉は同じです。
しかし、「印鑑」は届け出をしたものを指す場合もありますが、届け出をしたものを指して「はんこ」とはいわないことが一般的な点が、2つの言葉の違いです。