この記事では、「厄介」と「面倒」の違いを分かりやすく説明していきます。
「厄介」とは?
扱いに手数がかかり、煩わしいことを意味する「厄介」。
そのことを行うことに対し手間がかかって迷惑だと感じることを「厄介」と言います。
そのほか、誰かの世話になることや世話をすることといった意味も「厄介」にはあります。
「厄介」は、「七面倒くささ」や「はた迷惑」、「煩わしい」、「しんどい」などと言い換えることができ、英語では「Great」です。
「厄介」の使い方
「厄介」の場合、扱いに手数がかかり煩わしいといったことを意味する使い方として、「厄介なことに巻き込まれる」や「厄介な仕事」、「厄介な相手」のほか、「厄介事」や「厄介払い」などといった使い方があります。
また、誰かの世話になる、世話をする場合の使い方には、「厄介になる」などがあります。
「面倒」とは?
手間がかかり容易に解決することが難しいことを意味する「面倒」。
不快に思うことも多く、煩わしいことを意味する言葉です。
また、「面倒」には、お世話といった意味もあります。
「面倒」は、「骨の折れること」や「面倒くさい」、「迷惑」、「しんどい」などと言い換えることができ、英語では「troublesome」です。
「面倒」の使い方
手間がかかるといった意味の「面倒」の使い方には、「面倒な手続き」や「面倒な作業」、「面倒な仕事」、「面倒な事件」などがあります。
また、お世話といった意味では、「面倒をかける」などといった使い方があります。
「厄介」と「面倒」の違い
何かに対し嫌だと思う、手間がかかると思うといった意味では同じ意味の「厄介」と「面倒」。
しかし、その中身が少し異なります。
「厄介」の場合の手間がかかる理由は、難しい場合やややこしい場合、危険な場合を指すこととなり、「面倒」の場合は手間がかかる場合や時間がかかる場合を意味するものとなります。
そのため、「厄介な仕事」と「面倒な仕事」とでは、難しい仕事なのか。
それとも、時間ばかりかかってしまう仕事なのか。
といったような仕事の内容に微妙な違いが生まれます。
「厄介」の例文
・『このまま、親の厄介になることだけは避けたいと思っています』
・『上司に頼まれ、厄介な仕事を引き受けることになってしまいました』
・『今日、会う予定の人は、非常に厄介な人で有名です』
・『厄介な相手との仕事の交渉は、頭も体力も使ってしまいます』
「面倒」の例文
・『今回の件では、大変、ご面倒をおかけいたしました』
・『上司に強引に押し切られ、時間ばかりかかる面倒な仕事を引き受けてしまった』
・『断るのも面倒なので、今回は引き受けることにしました』
・『役所の手続きというものは、面倒なことが多いですね。時間がかかって仕方がありません』
まとめ
「厄介」と「面倒」には、以上のような違いがあります。
そのため、それぞれの意味を考え、その問題が「厄介」なのか、「面倒」なのか、を考え使い分けることが大切です。