「取り付く島もない」とは?意味や使い方、例文など分かりやすく解釈

「取り付く島もない」とは?意味と使い方

この記事では、「取り付く島もない」の意味を分かりやすく説明していきます。

「取り付く島もない」とは?意味

「取り付く島もない」「とりつくしまもない」と読み、意味は以下の通りです。

1つ目は「相手がつっけんどんで、話をするきっかけが見つからない」という意味で、相手と何か話したいことがあるのに、相手が冷淡な態度を取って全く話を聞いてくれない様子のことです。

相手が不機嫌なのか、何らかの事情があるのかなど理由に関わらず、全く聞く耳を持たない状態です。

2つ目は「頼れるところがなくて途方に暮れる」という意味で、困った時に助けを求める相手がおらず、どうしようもない状態のことです。

自分が不運に見舞われた時に、誰にも頼れずに行くところもない様子を表します。

上記に共通するのは「寄り付く場所がない」という意味です。


「取り付く島もない」の概要

「取り付く島もない」は、船が海に出航した後に、立ち寄れる島が見つけられないこと」に由来して言います。

船が大海で嵐に遭った時に、島があれば船を寄せて上陸すれば安全に過ごせます。

また、人が住んでいる島の場合、食料や水などを補給できる可能性もあります。

ピンチになった時に頼れる島がなく、どうしようもない状態になることから、「相手に対して言い寄るきっかけがない」という意味で使われる様になりました。


「取り付く島もない」の言葉の使い方や使われ方

「取り付く島もない」の言葉の使い方や使われ方は以下の通りです。

『取引先は取りつく島もなく口調で断ってきた』

こちらが一生懸命説得したにもかかわらず、取引先はこちらの話に全く聞く耳を持たずに、あっさりと商談を断ってきた様子を表しています。

『彼女に謝ったが全く取りつく島もない』

彼女持ちの男性が浮気をしたことがバレて、必死に彼女に謝っているのですが、彼女の怒りが相当激しく、全く話を聞いてもらえない状態であることを表しています。

『家賃を滞納して追い出されてしまい、取りつく島もない』

収入が少ないことから家賃が払えず、とうとう追い出されてしまいましたが、次に住むところが見つかりません。

頼れる友人もおらずどうしようもない状態であることを表しています。

「取り付く島もない」の類語や言いかえ

「取り付く島もない」の類語や言いかえは以下の通りです。

「木で鼻を括る」

「木で鼻を括る」「非常に不愛想にもてなす様子」という意味の慣用句です。

「括る」「拭く」という意味、「木で鼻を拭くと痛くて不機嫌になること」や、「江戸時代に、ケチな商人が丁稚奉公に紙を使わせなかったこと」に由来していると言われます。

「けんもほろろ」

「けんもほろろ」「人の頼み事や相談事を冷たくあしらう様子」という意味の慣用句です。

「けん」「つっけんどん」「けん」と、雉の鳴き声である「ケンケン」を掛け合わせた言葉、「ほろろ」は雉が飛び立つ時の羽音で、言葉の響きと流れで使われる様になりました。

まとめ

今回は「取り付く島もない」について紹介しました。

「取り付く島もない」「相手が冷たくて聞く耳を持たない」と覚えておきましょう。

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