「同一」と「同じ」の違いとは?分かりやすく解釈

「同一」と「同じ」の違い違い

この記事では、「同一」「同じ」の違いを分かりやすく説明していきます。

「同一」とは?

「同一」には2つの意味があります。

一つは、あるものとあるものが別ではないことです。

旅行の行き帰りに使う船のことで考えてみます。

A地点とB地点を結ぶ船が出ていて、これにのってA地点からB地点に向かうことにしました。

ここを通る船は2隻あります。

一つは青い船、もう一つは赤い船です。

青い船が複数あり、赤い船が複数あるのではなく、青い船が1隻、赤い船が1隻、合計2隻です。

行きは青い船に乗りました。

そして、旅行を楽しみ、帰りの船に乗りました。

帰りに乗った船も青い船です。

この船は行きに乗ったものとは別のものではありません。

このことを「行きの船と帰りの船は同一である」ということができます。

そのものであることを意味しているのです。

もう一つの意味は、2つ以上のものの間に性質・状態・内容などに違いがないことです。

17歳は成人ではありませんが、もう成人として扱ってもよいと考える場合があります。

そのとき「成人と同一に扱う」などということがあります。


「同一」の使い方

そのものである、あるものとあるものに違いがない、という意味で使用をします。

差のないことをいう言葉です。


「同じ」とは?

「同じ」には2つの意味があります。

一つは、あるものとあるものが別ではない、そのものであるのです。

AさんはXという学校を卒業しています。

BさんはXという学校を卒業しています。

Aさんが卒業した学校と、Bさんが卒業した学校は別のものではありません。

つまり「同じ」なのです。

もう一つは、2つ以上のものの性質・状態・内容などに違いがないことです。

ある商品は100円で売られていました。

別の商品も100円で売られています。

これは価格の面で「同じ」といえます。

「同じ」の使い方

そのものである、違いがないという意味で使用をします。

違いがないという意味で使用するとき、内容・性質・状態など、幅広い事柄を指して使用することができます。

「同一」と「同じ」の違い

意味に違いのない言葉です。

意味は違わないのですが、使い方が違います。

前者の言葉は日常の会話では使われることが少なく、文章で使われることが多くあります。

後者の言葉は日常の会話でも文章でも使われます。

一般的に使われるのは後者の言葉です。

「同一」の例文

・『このポイントは同一店舗で使用することができます』
・『同一会場で開催する』
・『同一人物』
・『同一の方法で測定をする』

「同じ」の例文

・『また同じものを買ってしまった』
・『同じものばかり食べていて飽きた』
・『同じことばかり言わないで欲しい』
・『彼と同じ服を持っている』

まとめ

2つの言葉の意味に違いはありません。

違いは使い方です。

一方は口語で使われることは少なく、文章で使われることが多い言葉です。

もう一方口語でも文章でも使われています。

違い
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