「呂律」と「滑舌」の違いとは?分かりやすく解釈

「呂律」と「滑舌」の違い違い

この記事では、「呂律」「滑舌」の違いを分かりやすく説明していきます。

「呂律」とは?

「呂律」とは、言葉をいうときの調子のことです。

言葉をいうとき、うまく言えるときと、言えないときとがあります。

たとえば「となりの客は、よく柿食う客だ」とうまく言える人もいれば、言えない人もいることでしょう。

うまく言えない人は、「となりの客は、よくきゃくきゅう客だ」などとなってしまいます。

この調子が「呂律」です。

言葉を発するときには、声帯や舌、唇を使っています。

うまく言えなくなってしまうのは、主に舌や口の周りの機能が関係をしています。

ウの音は舌をまるめる、カの音は舌を叩くようにするなど、舌を動かしています。

また、言葉を出すために口周辺の筋肉を動かします。

こういった働きがうまくできなくなってしまうのは、口の構造が関係していることもありますが、脳の機能が関係していることもあります。

お酒を飲んだときは、そういった状態になります。

また、脳梗塞・脳出血など脳の病気でも、言葉をうまく言えなくなってしまうことがあります。


「呂律」の使い方

言葉の調子を指して使用をします。

この「調子」とは、音の高低や強弱のことではなく、滑らかさのようなものを指しています。


「滑舌」とは?

「滑舌」とは、発音や発生など話し方のことです。

言葉の明瞭さを意味しています。

アナウンサーや俳優などが、滑らかに話せるようにするために行う練習の意味もあります。

英語の場合は、言葉と言葉をつなげて発音することがありますが、日本語は1音1音がはっきりとしています。

この1音1音を聞き分けられるような話し方を「滑舌がよい」といいます。

また、テンポも重要です。

言葉を発するテンポが速すぎると、1音1音を聞き取ることができません。

しかし、遅いところと速いところがあると、それも聞き取りにくくなってしまいます。

「滑舌」とは、こういった1音1音の聞き取りができること、テンポが適切であることなどが関わる話し方を意味しています。

「滑舌」の使い方

はっきり聞き取れる話か方なのか、ということを指して使用をします。

「呂律」と「滑舌」の違い

前者は言葉の調子を意味しており、後者は発音や発生がはっきりしているかという話し方を意味しています。

たとえば「客」「きゅきゃ」などと言ってしまうのは「呂律」が関係しています。

「客」と発音しているのに、そう聞き取れないのは「滑舌」が関係しています。

また、「滑舌」には話し方を滑らかにする練習の意味もあります。

「呂律」の例文

・『呂律が悪いのは病気が原因だった』
・『お酒を飲むと呂律が怪しくなる』
・『酔っぱらいの呂律をまねる』

「滑舌」の例文

・『滑舌が気になる』
・『自分の滑舌を意識してみる』
・『滑舌を指摘される』

まとめ

2つの言葉は、話すときの調子や話し方のことを指しています。

同じような意味に感じますがニュアンスが異なります。

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