「圧巻」と「席巻」の違いとは?分かりやすく解釈

「圧巻」と「席巻」の違い違い

この記事では、「圧巻」「席巻」の違いを分かりやすく説明していきます。

「圧巻」とは?

「圧巻」とは、中国が語源のモチーフで、中国の公務員試験で最も良い答案を出したものを巻と呼び一番優れた答案だということで張り出したのがきっかけで、「圧巻」の意味は全体を通して一番優れていることを指します。

その上で、日本の場合、コミックなどの巻数を重ねる作品群の中で一番優れたお話のある巻数を「圧巻」とよびます。

要は、他を圧倒している部分を「圧巻」と呼べばよいのです。


「席巻」とは?

「席巻」は、陣取り合戦のことで周囲を取り込むように包囲殲滅してすべてをからめとることを意味するため、意味においては、勢力を拡大するために周囲を根こそぎ奪うという意味です。

要は包囲殲滅して、周りを取り囲み自分の勢力下におくことを「席巻」と呼びます。


「圧巻」と「席巻」の違い

「圧巻」「席巻」の違いは、優れた部分を挙げることであるか、包囲殲滅をして自分の領土とするかという違いで、「圧巻」は単に優れた部分を挙げることですが、「席巻」は戦力拡大の手段です。

「圧巻」の例文

・『この映画は、ラストシーンが他を圧巻する恋人と再会するシーンがある』
この例は、対象の映画のラストシーンがこれまで過去に公開した続編の中で最も良い形で恋人と再会しているシーンがあるという例です。

「圧巻」は、続編物があること前提でそれらの作品と比較して優れていなければならず、このケースは、過去の続編と比較しても恋人との再会シーンが良いシーンだという例になります。

ただ、毎回恋人と再会するシーンがあるのは映画としてはどうなのかという疑問はあるでしょうが、勘当的であれば何回恋人と再会しようが分かれようが良しという考えです。

「席巻」の例文

・『半導体分野を席巻する』
この例は、半導体というビジネスを取り囲んで自己の勢力としたという例です。

つまりは、吸収合併や半導体自体の技術を取り込むために半導体を作る工場や企業を包囲していき自分の勢力に加えていき半導体の製造及び開発を独占したという意味になります。

まとめ

「圧巻」「席巻」の違いはこれまでの作品などで一番出来が良かったかどうかと、自分の勢力を拡大するために包囲戦を張り巡らせるかです。

「圧巻」は今までの物の中で一番良い出来である者を意味するため、コミックであれば、巻数を指定してどのシーンが良かったとするかが「圧巻」です。

「席巻」は、自己の目的のために勢力を広げることでかつ勢力の広げ方が包囲殲滅という手法なので中国の時代にすでに包囲殲滅という考えがあったということと、理想的な勢力の広げ方である点を挙げれば、「席巻」は勢力を拡大するという考えにおいては理想的です。

何故なら、包囲殲滅は、囲んで滅ぼすことにあるため、滅ぼされた側は何も残らないうえ、その場所はすでに自分の物に変化しており、文化も変化し住んでいる人も挿げ替えることができます。

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