この記事では、「基礎」と「初歩」の違いを分かりやすく説明していきます。
「基礎」とは?
「基礎」には、ある物事を成立させる大もとの部分といった意味があります。
どのようなこと始めるにも「基礎」が重要で、その上に、様々な技術や学びを積み上げて行くものとなります。
建築業界では、建造物の荷重を支持し地盤に伝える最下部の構造といった意味もあり、これも、構造物を立てるうえで非常に重要なものを意味するものとなります。
「基礎」の類語には、「ベース」や「根本」、「土台」、「前提」、「コンディション」などがあります。
「基礎」の使い方
何のための「基礎」なのかを示す言葉には、「数学の基礎」や「英語の基礎」、「基礎練習」、「ものごとの基礎」、「マンションの基礎」などがあります。
また、「基礎」の場合、表現方法には、「基礎を固める」や「基礎を築く」、「基礎を身に着ける」などがあります。
「初歩」とは?
初めて歩くと書いて、「初歩」。
「初歩」は、学問や技術、芸事などの習い始めを意味する言葉となります。
そのため、初めての人でもわかりやすい部分を「初歩」と示すほか、これから、それらを極めるうえで重要となる部分も、「初歩」となります。
「初歩」の類語には、「最初」や「スタート」、「初回」、「入門知識」、「基礎知識」などがあります。
また、対義語は、「奥義」。
意味は、学問や技芸、武芸などの最も奥深い大切な事柄です。
「初歩」の使い方
何の「初歩」なのかを示す言葉には、「数学の初歩」や「英語の初歩」、「学問の初歩」などがあります。
また、「初歩的」といった言葉もよく用いられるほか、表現方法には、「初歩から学ぶ」や「初歩的なミス」などがあります。
「基礎」と「初歩」の違い
同じものごとにおけるスタート時点といった意味を持つ「基礎」と「初歩」ですが、その内容は少し異なります。
「基礎」の場合、これから、そのことを作り上げる、学ぶ、に対し大切な土台となり、じっくりと確かに積み上げていく必要があります。
その一方、「初歩」は、「基礎」のように今後、重要になるものではなく、そのことに対し簡単な部分、入りやすい部分、といった意味が強く、土台となるようなものを意味する言葉ではありません。
この、こらからの土台になるのか、そうでないのか、が、「基礎」と「初歩」の大きな違いとなります。
「基礎」の例文
・『基礎訓練をしっかりと行っていないと、いざという時、何もできません。』
・『脱サラし、お店を開くにあたり、経営の基礎から学ぶことにしました。』
・『サービス業を行うにあたって、マナーの基礎から学ぶ必要があることを実感しました。』
・『英語に興味のある私は、基礎英語から学ぶことにしたのですが、基礎英語でも十分難しいですね。』
「初歩」の例文
・『大切な場面で初歩的なミスをしてしまいました。』
・『彼には社会人のマナーについて、初歩から教える必要がある。』
・『難しいと思うのなら、初歩的なところから勉強するとわかりやすいと思います。』
・『彼女は、英語の初歩も知らなかった。』
まとめ
以上が、「基礎」と「初歩」の違いです。
同じような意味合いで用いられる言葉ですが、このような違いがあることを知っておくことも大切です。