芝居に関する職業として「声優」と「俳優」があります。
どちらも演じる専門家を指す言葉ですが具体的にはどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「声優」と「俳優」の違いについて解説します。
「声優」とは?
「声優」とは「もっぱら声による演技を専門とする職業」を指す言葉です。
ある役を演じるときに顔を出さず声のみの演技で行う専門家のことを指して「声優」と呼びます。
主に洋画の吹き替えやアニメーションのアフレコなどを行いますがその他にもナレーションやオーディオドラマ、ゲームボイスなど活躍の場は多岐にわたります。
資格や試験などは必要なくだれでもなれる職業ですが、生計を立てられるほど稼ぐのは簡単ではありません。
黎明期は舞台役者やコメディアンが副業とするケースが多く見られましたが需要の高まりとともに専業のプロとなる人が増え、現在では若者が憧れる人気職業のひとつです。
声のみで演じるのがきほんですが必ずしも表舞台にたたないわけではありません。
「声優」としての活動と平行して舞台活動やアーティスト活動をする人は多く、近年はテレビなど顔出しメディアで活躍するケースも増えています。
「声優」の使い方
・洋画の吹き替えを声優に依頼する。
・アニメ声優をイベントに招く。
・さすが声優だけあって演技力は一流だ。
・声優のラジオは昔からの人気コンテンツである。
「俳優」とは?
「俳優」とは「映画や舞台などで役を演じる職業」を指す言葉です。
「俳優」とは「演技をする人」と言う意味の他に「演技をすることでお金を稼ぎ生計を立てている人」と言う意味もあります。
仕事が無い状況をさして「売れない俳優」と言いますが別の言い方として「俳優の卵」とも言います。
縁起の仕事で食べていけるようになってはじめて「俳優」を名乗れると言う考えを持つ人も多く、素人劇団など技をする機会が多いだけの人のことを「俳優」と呼ぶのは少し大げさです。
ただし、本来の言葉の意味では稼ぎの有無や生計については問われないので、演技をする人全てに対して「俳優」と言う言葉を使うのは間違いではありません。
活躍の場も舞台や映画、テレビドラマやラジオドラマなど多岐にわたります。
それぞれの専門分野の名を冠して「舞台俳優」「映画俳優」など専門性を強めた呼称が用いられます。
「俳優」の使い方
・俳優を目指して養成所に通う。
・演技力に優れた俳優をキャスティングする。
・この俳優は将来大物になるだろう。
・舞台の上で俳優が演技している。
「声優」と「俳優」の違い
「声優」が声で演技する専門家を指すのに対し「俳優」は演技する人全てに対して使われる表現です。
「俳優」には「舞台俳優」や「映画俳優」など専門分野がありますが「声優」も声による演技を専門にする俳優の一種です。
「俳優」が声の仕事でキャスティングされた場合はその仕事において「声優」と呼ばれます。
まとめ
「声優」と「俳優」はどちらも人気の職業です。
近年は明確に区別されていますがルーツを辿ると重なる部分は多く、両方の立場で活躍してきた名優も数多くいます。
仕事の種類や役割に応じてどちらの言葉を使うべきか考え、ふさわしい呼び方を選んでください。