発声や歌唱に関連する言葉として「声量」と「肺活量」があります。
どちらも普通に使われる身近な言葉ですがこのふたつはどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「声量」と「肺活量」の違いについて解説します。
「声量」とは?
「声量」とは「声の大きさ」を意味する言葉です。
どの程度の大きさまで声を出せるかはひとによって異なります。
ささやくような小さな声から響き渡るような大きな声まで「出されている声の度合い」を意味する言葉が「声量」です。
「声量」には一般的に「ある、なし」「大きい、小さい」「多い、少ない」など大きさや程度を表す表現が用いられます。
大きな声を出せる人は「声量がある」「声量が多い」などと表現し小さな声しか出せない人は「声量がない」「声量が少ない」と表現します。
ボリュームとして声の大きさに加え「響き」や「太さ」など「声量」には「力強い」というニュアンスが込められています。
大きな声であっても細く頼りない声は「声量が物足りない」と評価されます。
その他にも美しさや安定性など技術としての発声の出来栄えを意味するものとして「声量」という言葉は用いられています。
「声量」の使い方
・オペラ歌手だけあって素晴らしい声量だ。
・声量が足りないため弱々しく聞こえてしまう。
・最高列の人でもはっきり聞こえるほどの声量で歌う。
・ボイストレーニングのおかげで声量がアップした。
「肺活量」とは?
「肺活量」とは「肺から吐き出すことが出来る空気の量」を指す言葉です。
「肺活量」は息を吸って吐くという人間の呼吸機能を量的に測定するものです。
検査では肺に限界まで息を吸った状態からスタートし吸い込んだ息を全てを吐ききるまでを測定し「肺活量」として記録します。
単位はmL(ミリリットル)が使われ成人男性は3500-4500mL、成人女性は3000-4000mLが標準です。
「肺活量」肺機能の検査を目的に測定されます。
大きい人ほど呼吸できる量が多く、肺機能に問題があるなど正常に肺が機能していないと低い値になります。
検査で極端に低い値が出た場合は肺に何らかの異常が疑われます。
「肺活量」の使い方
・身体検査で肺活量を測定する。
・女性にしては肺活量が高い。
・水泳をやっていたので肺活量には自信がある。
・肺活量が平均以下なのですぐに息が切れてしまう。
「声量」と「肺活量」の違い
「声量」も「肺活量」も肺機能が大きく影響するという共通点がありますが表しているものに明確な違いがあります。
「声量」が表しているのは「声の大きさ」です。
発声には肺機能も強く影響しますが発声のテクニックや声帯の強さなどそれ以外の要素も大きく関わります。
物理的減少として外部に発生された声の大きさを測定するものなので単純な身体能力ではなく「音」として現れた現象を測定した記録を指す言葉です。
「肺活量」が表すのは「出し入れされる空気の量」です。
測定しているのは吸って吐くことができる息の量であり単純な身体機能に依存します。
トレーニングで伸ばすことは可能ですが技術的な要素ではなく肺という肉体的機能の工場によるものです。
まとめ
同じ口から出るものを測定していても「声量」と「肺活量」では全く意味が異なります。
それぞれが何を指しているのか正しく理解しておきましょう。