この記事では、「失笑を買う」の意味を分かりやすく説明していきます。
「失笑を買う」とは?意味
まず、失笑とはどのような意味を持つ言葉なのでしょうか。
失笑は、「しっしょう」と読みます。
笑うべきではないタイミングなのに、我慢できずに笑ってしまうということです。
失笑の「失」には、「うっかりしてしまう」という意味が含まれているため、笑ってはいけないところでうっかり笑ってしまうという意味です。
そして、「失笑を買う」という意味ですが、愚かしい言動がきっかけとなり笑われてしまうということになります。
「失笑を買う」の概要
人間、うっかりしてしまうことは誰にでも起こり得ることです。
気を付けていても、ドジを踏んでしまい慌ててしまうことはよくあります。
そして、そんな姿を目撃されて失笑を買うわけです。
ニュアンス的には、失敗しても憎めない愛すべき存在に対して失敗を笑い飛ばして問題視しないという具合です。
笑いとばして終わりにするドライな意味合いを持っています。
ところが、失笑を買うという言葉に対して別の意味を持つ言葉と勘違いしている人が意外に多いのです。
例えば、「こんな大事な場面でしくじるなんてあり得ない」と軽蔑する勢いで見下す様子を表していると思い込んでいる場合です。
これは誤った解釈で、あくまでも「本当におかしい人だね」と温かく見守る姿勢であり、見下してマウントするような意味ではありません。
「失笑を買う」の言葉の使い方や使われ方
失笑を買う行為は、誰かを貶めるような意味合いでは使われません。
あくまでも、うっかり失敗してしまった人を目撃し、思わず吹き出してしまうという状況を表す言葉なのです。
同じ「笑」の漢字を使う「苦笑(くしょう)」「冷笑(れいしょう)」「嘲笑(ちょうしょう)」という言葉がありますが、失笑を買う行為とはまったく別の意味を持っています。
例えば苦笑は、相手の言動に不快な気持ちや戸惑いを感じて苦々しく思いながら渋々笑うことを意味しています。
冷笑と嘲笑も見下しあざ笑うという意味であり、良い言葉ではありません。
多くの人が、これらの意味と混同してしまうことがありますが、失笑を買う行為とは別の意味であると覚えておきましょう。
「失笑を買う」の類語や言いかえ
「失笑噴飯(しっしょうふんぱん)」という言葉があります。
食事中に思わず「プッ!」と笑ってしまい、勢い余って口の中の食べ物を吹き出してしまう様です。
食事時にも関わらず、思わず笑ってしまったという状況は失笑を買うのと同じです。
まとめ
自分が思っていたのと異なる意味を持つ言葉はたくさんあります。
いわゆる勘違いなのですが、気付かないためにそのままの意味で使ってしまいます。
失笑を買うという言葉も、本来とは異なる意味で使っている人は大勢いました。
少数派が正しくても、多数派の思い込みが浸透してしまっていることもあるので気を付けたいものです。
また、そのような言葉を使用する会話では双方に誤解が生じやすいということも覚えておきましょう。
